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大手が手がけないニッチ分野を狙う-ペット可の賃貸住宅専門店
【SOHOで生き残る】
東京都世田谷区にある駒沢公園は愛犬家に人気のスポット。この地区に住みたい人も多いらしい。
が、近隣で“ペット可”の賃貸物件専門店『くじらねっと』を営む鳥海耕二さんは、「分譲ではペットと住める物件が急増していますが、賃貸ではまだまだ少ないのが現実」と話す。内緒で飼っていたのがバレ、あわてて引越先を探しに来る人も珍しくないという。(2004.08.07掲載)
鳥海さんの前職は、講師。学生時代にたまたま取った宅地建物取引主任者の資格がモノを言い、ビジネス系の専門学校に就職。20代前半の若さで宅建取得講座を教えた。多彩な生徒が集う環境は楽しく、待遇に不満もなかった。
やがて、講義を繰り返すうちに疑問が芽生えてきた。若くして“先生”と呼ばれながら、不動産の実務は知らないまま。これでいいのか。一度だけの人生、もっと自分の可能性を試したい。
平成12年、27歳で会社を設立。宅建資格を持ち、業界事情を知る鳥海さんにとって開業(下欄)自体は難しくなかった。
そこが落とし穴だった。渋谷に事務所と駐車場、スタッフ2人、広告宣伝料…。毎月100万単位の経費が出ていく。経営はたちまち行き詰まった。非常勤で続けていた講師の収入がありがたかったが、小資本の上、ウリのない単なる不動産屋である弱さを思い知らされた。
廃業を覚悟したが、熟考の末、大手がやらないジャンルを狙おうと、ニーズがあるのに数が少ない“ペット可”賃貸物件の専門店化に踏み切った。
支出を徹底的に見直し、一人でできる体制に切り替え、営業はネット展開がメーン。部屋を探す人とは基本的にメールで連絡し、希望を絞り込んだ上で候補物件の間取り図をFAX。気に入ったら、現地へ案内するという無店舗に近いスタイルを取っている。
「お客さんも来店の手間が省けるし、自宅でじっくり検討できる。お互いに効率的ですね。成約率も結構高いです」
今年1月には賃貸物件選びのノウハウをまとめた『お部屋探しのプチ・トリック』(アスペクト刊)を出版。借りる側の立場で活動していくというスタンスも固まった。
「収入は講師時代と同じ程度。今月よくても来月はわからないから、四六時中、お金や仕事のことを考えています。正直つらい。でも、自分で人生を切り拓いていく手応えがある。それが好きだからこそ、続けていけるんですよね」
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●不動産屋を始めるには
知事または大臣の免許と、5人に1人以上の宅建資格者が必要。会社設立資金とは別に、営業保証金1000万円か、保証協会に入会する場合の分担金60万のいずれかが義務づけられている。鳥海さんの会社は、(有)くじらねっと(http://www.kujiranet.com)
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