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「老人税」副島隆彦著(祥伝社・1680円)
【ビジネスマンライブラリー】
「日本の老人資産家たちの財産を国が奪い取りに来ているから用心しなさい」と著者は言う。(2004.10.18掲載)
「老人資産家」のイメージは大企業を定年して年金(企業年金を含む)を月に50万円ほどもらい、死亡する時には相続税がぎりぎりかからない資産(1億円)を持つに至るであろう人たちのこと、言い換えればサラリーマンでもなることができるお金持ちで、日本に300万人いるという。
おそらく政府は今後、相続税の非課税枠の縮小で彼らからも相続税を取り、年金への課税を強化し、さらに消費税も上げることになるだろう。このほかにもさまざまな手口で政府は老人が貯めた金をむしりとる。これが老人税だ。
しかし老人からむしっていけないのなら誰からむしればいいのでしょう? 現状を見る限り将来若者はますます働かなくなり、企業は利益を出さなくなるだろう。それに対して高度成長からバブルに向けてガンガン働いた老人資産家はどんどん増える。
日本国民はどちらかというとアメリカ型でなくヨーロッパ型の手厚い福祉政策を望んでいるとみられている。従って社会保障の質をこれ以上下げることは政治的になかなか難しいだろう。
低所得者からこれ以上取るのはおそらく無理なのでやはり頼りになるのは金持ち老人なのだ。
確かにお上から税金としてむしり取られるのは著者が言うとおりとっても腹の立つことであろう。しかし巨額の「老人マネー」が銀行やタンスに眠っているのもまた事実。この「老人マネー」のうまい運用の仕方を考えることが高齢社会の課題だろう。
