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反日デモ騒然の上海に「日本大好き」“萌え”グッズ店発見
【森永卓郎「サラリーマン塾」】
4月15日から17日までの3日間、私は上海を訪れた。16日の午前9時半過ぎには、3000人ほどの反日デモが数隊、市内中心部を行進した。国旗を掲げ、国家を歌い、シュプレヒコールを叫ぶ行列を歩道橋の上から鈴なりの人が見学しているのをみると、反日感情の高まりを感じざるを得ない。(2005.04.20掲載)
ただ、はっきりしているのは、参加者は学生が中心で、中産階級や知識人はほとんど参加していない。また、デモ隊が日本総領事館に向かった後の11時過ぎには、市内中心部は、いつも通りの週末の風景に戻っていた。大部分の上海市民は、反日よりも、大切な余暇を楽しんでいたのだ。
もちろん、彼らも一定の反日感情は持っている。だが、そのレベルは人によって相当違うのだ。
反日デモが行われた土曜日、私は成都南路28号の「都市風情街」という地下街を訪れた。ここには10平方メートルほどの小さな店が100軒以上ぎっしり入っていて、ここがいま秋葉原のラジオ会館のように、「萌え」の街と化しているのだ。
ハローキティやドラえもんのディスプレーが飾られ、グッズを販売している店も多い。しかし、それだけではない。私が確認しただけでも、最低5軒は完全に「萌え」の専門店だった。例えば、「HOW 1 TOYS SHOP」には、日本のアニメキャラクター製品が所狭しと並んでいる。鉄腕アトム、ウルトラマン、聖闘士聖矢、ドラえもん、ドクタースランプなど、この店に並ぶキャラクターのほぼすべてが日本のものだ。
販売されている商品は、通常の玩具に加え、UFOキャッチャーの景品、ガチャガチャ、食玩のおまけまで、あらゆる種類のものがそろっている。
若い店主の陳較傑さんは、自らもコレクターだと言う。日本のアニメキャラクターが好きで仕方がないそうだ。日本のアニメの多くが、中国のテレビでも放映されていることが、中国のキャラクター好きを育てているのだという。
ウルトラマンは「奥特曼」、ドラえもんは「多拉A夢」と書く。ドラえもんは、当初「機械猫」と呼ばれていたそうだが、日本語に忠実に呼ぶように変わったのだという。それだけではない。「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイや葛城ミサトから「わたしのおにいちゃん」のフィギュアまでが売られているのだ。
都市風情街には、驚くことに、手作りのコスプレ衣装専門店までが存在した。店員に聞くと、いま上海ではコスプレが大ブレーク中で、コスプレイベントまであるそうだ。
萌えに夢中の中国人は例外なく日本好きだ。彼らの多くが口にした同じセリフが私の耳から離れない。「日本人や日本の文化は大好きですよ。ただ、日本政府が嫌いな人がいるだけじゃないですか」。
(経済アナリスト)
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