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名医の見分け方―内科は「勘のよさ」、外科は「柔軟性」
【名医・名薬はコレだ】
一口に「名医」といっても、その言葉が指す範囲は広い。それは内科や外科といった診療科の違いだけでも、要件が違ってくるからだ。しかし患者にとっては今自分がかかったり、かかろうとしている医師が名医なのかどうか、気になるのではないか。そこで今回は「名医の見分け方」を特集する。
まずは内科。横浜市中区にある、ふれあい横浜ホスピタルの萩原恵里内科部長に名医の条件を聞くと、「患者の話をよく聞く」「つねに勉強している」「勘がいい」―の3点を挙げてくれた。(2005.10.17掲載)
一番目の「患者の話を聞く」というのは、単に「対応がやさしい」といった表層的なことではないという。
「重要なのは、患者の情報を取り出す技術の有無です。患者の何気ない言葉に重要なヒントが隠されていることもあり、それを見逃さないためには、患者の話をよく聞かなければならない」
二つめの「つねに勉強している」は、日進月歩の医療技術にどれだけ対応しているか―という問題だ。
「内科は守備範囲が広いうえに、一度身につけた知識がすぐに役に立たなくなっていく世界。もし私が患者になったら絶対に勉強熱心な医者に診てもらいます!」
そしてこれは三番目の「勘がいい」という条件につながっていく。
「患者から得た情報と日々の勉強で蓄積した知識を元に治療を進めても、必ずしもそれが最善の治療とはかぎらない。途中で『これはおかしい』と気付ける〝勘〟があるか否かが、名医かどうかの判定基準になります」
一方、外科系の場合はどうだろう。東京・品川区にあるNTT東日本関東病院脳神経外科部長の永田和哉医師に話してもらった。
「病気を治すことのみに目がいってしまい、それによって生じる後遺症で患者の生活水準がどうなるかまでを考慮しないタイプの外科医がいます。反対に患者の立場に自分を置き換えて考えられる医師であれば、後遺症が出る手前でいったん手術をストップし、患者と相談の上で再手術、あるいは別の方法を模索するという選択をするはず。どう考えても後者が名医でしょう」
特に外科医の中には、「治る」「治らない」の二者択一でしか物事を考えられない人がいる。病気が治りさえすれば、あとの生活は関知しない―という、前近代的な考え方の医者が今も残存するのは確かだ。
永田医師が続ける。
「とくに、がん治療において決められたプロトコル以外の治療はせず、そこから患者の様態が外れた途端、さじを投げてしまう医者もいる。しかし、進行がんだったとしても、病気と上手に付き合える治療をすれば、普通に仕事ができる場合もあるわけで、私が患者ならそうしたきめ細やかな対応ができる医師に診てもらいたい」
この2人の医師が挙げる名医像に、共通するのは「柔軟性」だ。医者は医学という学問を修めた専門家ではあるが、病気は学問どおりにおきてはくれない。それを認識して柔軟に対応できるのが名医であり、対応しないのがダメ医者、認識すらできないのがヤブ医者ということになるのだ。
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