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有楽町に「レトロ」は健在
【食とレジャー情報】
11月はじめ、JRの有楽町駅前を通りかかると、マリオンと交通会館の間にかろうじて残っていた、焼け跡闇市の雰囲気が漂っていた一帯が解体の真っ最中だった。
そこには、牡蠣の季節には必ず訪ねていたレストラン「レバンテ」や、老舗洋菓子店「ジャーマンベーカリー」、雑居ビル2階の急ごしらえのような映画館「有楽シネマ」など、超都心にありながらレトロな気分に浸れた場所があったのだけど、ついになくなってしまった…。(2005.12.14掲載)
以前からここが再開発予定地とは知っていた。なじみの店が1つ2つと閉店していくのを傍観していたが、いざなくなってみると、やはり空しい。ここには07年に丸井をキーテナントにしたビルができる予定という。
有楽町は以前から「戦後」の雰囲気を色濃く残す土地であった。現在の第一生命館であるかつてのGHQ本部がほど近いように、旧国鉄の有楽町駅が、戦後接収されていた建物の多かった銀座方面への入り口であったことも影響しているのだろう。今もいくらかはその時代の店や建物が残ってはいる。
一方、現在ビックカメラになっている、かつての有楽町そごうデパート、そして駅前のランドマークである東京交通会館はどちらも昭和30~40年代にできたもの。時期的には「もはや戦後ではない」時代のものだが、どちらも今となってはけっこうレトロな輝きを放っている。
15階建ての交通会館の最上階は、今はすっかり珍しくなった360度回転する展望レストラン、その名も「銀座スカイラウンジ」。ここは皇居お堀端の東京會舘の経営で、老舗のフランス料理の味が楽しめる。昭和40年オープンというが、当時は最先端のハイソな場所だったのだろう。その雰囲気が未だ奇跡的に残っている穴場でもある。
有楽町一帯が大きく変化したのは、都庁舎が新宿に移転した90年前後だが、今はそれに続く変革の時だろう。それでも、交通会館には、今のところ再開発の予定なし。しばらくは、変わり行く有楽町駅前で「昭和」の存在感を発揮していてほしい。
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