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IT技術者からバー経営者に
【ビジネス特報】
「子供の頃からパソコンといっしょに育ってきたんです」と言うのは、東京・銀座のラテンバー「ラス・リサス」(電話03・3541・3303)のオーナー松嶋武さん(32)。(2006.01.25紙面掲載)
まさにデジタル世代で、大学もコンピューター関連の学部に進み、就職は金融系の研究所にIT技術者として入社。企業のネットワーク構築などの業務をこなしてきた。が、年とともに技術職として働くのがむなしくなってきたという。
「システム構築って、下請けみたいなものです。どんなものを作るのかは、すでに決まっているんです。もっとクリエーティブな仕事をしたかったんですよ」
入社5年後、新規事業を企画する部門で社内公募があり、「さっそく異動させてもらいました。でも、まったく新規事業が始まる兆しがなかったんです」という。
様々な案は出たのだが、すべて掛け声倒れに終わった。実行する段になると中間管理職は誰1人責任をとろうとしなかった。業を煮やした松嶋さんは日に日に自分で事業を立ち上げたい気持ちが募って行った。
一方、当時から松嶋さんはサルサが踊れるラテンバーにはまっていた。
「1人で飲める店を探していたら、ラテンバーに行き着いたんです。1人で入ってサルサを踊って楽しめるからです。それにラテン流に浸かるうち、アリとキリギリスならば、人生を楽しく過ごすキリギリスのほうがいいって分かって」
松嶋さんは好きなサルサを仕事にしようと決め、週末に知人のラテンバーでDJを始め、業界状況を探った。すると、なんとか自己資金でも開業できることに気付いた。自宅通勤だったので貯蓄もあり、2年の準備期間を経て、昨年1月会社を退職。7月に自己資金1000万円でラテンバーを開業した。銀座を選んだのは理由がある。
「銀座なら平日でも人が多く、ラテンバーのメッカ六本木と違って競争相手がいないので」
実際、収支は始めたばかりなのに予想以上に好調。月の経費150万円に対し、売り上げは180万円。
「今後はコアな層だけじゃなくて新規の客をとりこめればと思っています」という「ラス・リサス」では、日曜を除いて夜7時から30分のサルサ無料レッスンがある。興味のある方は足を向けてみてはいかが。


