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禁煙できないアナタ、せめて食卓に「トマト」を
【健康に効く食べ物】
愛煙家にとって気になるのは、肺がんだけではない。実はもっと身近かで深刻なのが肺気腫などで起こる慢性閉塞性肺疾患という病気だ。英語の病名の頭文字を取ってCOPD(シーオーピーディ)とも呼ばれるが、何と死因のワースト10に入っている。その肺気腫予防に、トマトジュースがいいことが動物実験でわかった。(2006.03.31紙面掲載)
■リコピンの抗酸化作用
米国の学術誌に今年1月、カゴメ総合研究所との共同研究の結果を発表した瀬山邦明・順天堂大学医学部助教授(呼吸器内科、以下同)が説明する。
「COPDは“肺の生活習慣病”や“たばこ病”といわれ、長期間の喫煙によって肺気腫や気管支炎が起きて発病します。特にたばこの煙による酸化ストレスが関係することが多い。今回、抗酸化作用のあるリコピンなどが含まれるトマトジュースをマウスに与えたら、肺気腫の予防にいい結果が出た。これはCOPDの予防にもつながり、今後、人での試験を行い、効果を確認するのが課題です」
肺の中の気管支の先にあって、空気の出し入れをするたくさんの小さな袋を肺胞という。肺気腫は、たばこの煙などで肺胞の壁が破壊された状態をさす。肺気腫の程度がひどくなると、空気の出し入れが難しい状態となり、肺がふくらんでしまう。その結果、COPDを発病し、やがて会話をしたり、服を着るときなどにも呼吸困難を感じるようになる。そのまま喫煙を続けていると、死につながりかねないのがCOPDだ。
■ビタミンC、Eにベータ・カロテンも
今回、研究グループはまずマウスに、濃度1・5%のたばこの煙を吸わせた(1日30分間×週5日間=計8週間)。その上でマウスを2つのグループにわけ、一方に水道水、片方にはトマトジュースを、それぞれ好きなだけ飲ませた。
「その結果、水道水を飲んだグループに対し、トマトジュース・グループでは肺気腫になる割合が極めて少なく、トマトジュースが肺気腫の発生を抑制することが確認できました」
トマトジュースの何がよかったのか。
「今回、リコピン成分単独の試験はしていないので、リコピンだけの効果か否かはわからない。ただトマトジュースにはリコピンの他、ベータ・カロチンやビタミンC、ビタミンEなど酸化作用を抑える抗酸化物質が豊富に含まれており、それらの複合的な効果だと考えられます」
リコピンは約600種ある動植物の色素成分・カロチノイドの1つで、トマトやスイカなどに多い赤い色素の成分だ。
リコピンは特に活性酸素の一種で、強い酸化作用のある一重項酸素を除去する働きが強いという。
■気管支ぜんそくを改善
トマトジュースの、人に対する効果はどうか。
「人のCOPDは長い喫煙期間を経て、60-70代で発生することが多い。それだけに今回の2カ月間、いわば40-50年間の喫煙効果(影響)を凝縮する形で行われたマウスの実験結果を、そのまま人に当てはめることはできない。ただ、これまでに人がトマトジュースを1年間、飲み続けて気管支ぜんそくの症状が改善されるなどの報告もあり、COPDでも何らかの効果が期待できるかもしれない」
トマトなどのリコピンには、発がん抑制への期待も高いそうだ。いずれ肺がんに対する効果も確認される日がくるかもしれない。
「ただし、トマトジュースを飲めば、喫煙しながらでも安心ということではありません。この点を間違えないでください」
最近は、無農薬や有機栽培などさまざまなトマトを原料にしたジュースも売られていて、苦手の人には気になるジュース特有のにおいが改善されている。味わいながら、健康不安をなくしていこう。
■他にもいろいろトマトの効用
(1)動脈硬化、脳血栓、心筋梗塞の予防…リコピンが活性酸素を除去して、血液のドロドロ状態を防ぐ助けになる
(2)がん予防…活性酸素の蓄積は、発がんにも影響する。これを除去するリコピンは万能だ
(3)アンチエイジング…ビタミンAやビタミンBが、気になる顔の小じわを防ぐ。年を取ると細胞の酸化が進むが、ここでもリコピンが力を発揮する
(4)肉食派のお供に…肉食による血液中の酸性を、トマトのミネラル分が中和して、弱酸性を保つ
(5)食欲増進、二日酔い防止…酸味が胃液の分泌を促し、タンパク質の消化を助ける
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赤くなってから収穫するから濃厚、
フルーツ並の極甘トマトは
今ならではの美味しさ
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