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年収半減も、生きる実感得て充実ライフ
【サラリーマンとおカネ】
東京大学安田講堂占拠事件に象徴される全共闘世代の特徴は「定年後はボランティアに参加したい。社会に貢献したい。社会のために何かしたい」と強く願うこと。そういうのは昨年に大手出版社から事実上、リストラされた吉田一郎さん(56)=仮名。苦しかった半年間の就職活動を経て、今年からやっと仕事を始めたという。(2006.05.01紙面掲載)
確かに私の周りでも「人の役に立ちたい。喜ばれたい」と思い、将来はボランティア関連の仕事をしたいという人が7割もいた。
「今までボランティアを続けてきた難病などの医療現場の患者支援センターで働くことにした。どうしても人の役に立ちたいという気持ちが強くて妻を説得したんだ。働くといっても、毎月5万円程度しかでないから、残りは中小企業でアルバイトしている」
今までの経験や自分の技術などが大企業では不要になったけど、中小企業では喜んでくれる。10年以上ボランティアしていたから医療の知識も少しずつ身についた。中小企業では医療の知識を使って雑誌などの編集や営業を手伝っている。
「年金をもらえるようになったら、医療の現場だけにもっと集中して働こうと思っている。妻も理解してくれて時々顔を出してくれるから、それが何よりうれしい」
年収は2分の1以下に減った。それでも人とのかかわりの中で生きていることが実感できてありがたいという。半年間の転職活動は、1社の人材ビジネス会社に登録して1人のキャリアアドバイザーと接しただけ。大企業を辞めさせられたショックの方が大きく割り切れずに、まともに仕事を探したとはいえない。
現在、2万社以上もの人材ビジネス関連の会社があるが、上場しているのはそのうち数十社のみだ。日本人材派遣協会に登録されているのは約630社しかない。
始めて出会うキャリアカウンセラーがいい担当者でないと、そのまま自分の長所を見いだせずに自信喪失のまま活動することになる。
今後、「もう会社人間は嫌、会社にしばられない生活をしたい」という人は増え、雇用形態へのこだわりはなくなるだろう。正社員でなくても契約社員でもいい仕事がいいという人も増えるだろう。雇用形態の流動化にともない、人材派遣会社や人材紹介会社などの選び方も大事になる。
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【吉田さんのこづかい】
あまりおしゃれとはいえない質素な服装の吉田さんが、最近はもっぱら勉強のために本を購入しているという。せっかくやりたかった仕事につけたのだから、年金がもらえるようになったときにもっと深くかかわれるようにしたいという。図書館で一般書は読むけど、専門書は大きな本屋まで足を運び購入するそうだ。
「それまでにボランティアしている会社がもっと大きくなってくれたらいいけどなあ。退職金の1900万円は崩さずに残しておく」
