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大前研一のIT時評―「PS3」発売日決定もソニー苦境
■大前研一の「IT時評」
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、次世代家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)3」を11月11日に国内発売する、と発表した。一方、任天堂も新型機「Wii」を公開した。(2006.05.22紙面掲載)
Wiiはテレビリモコンのようなコントローラをアクションのように使えるのが特徴で、非常に面白いですね。一方、PS3は重戦車ではないかと思うようなすごいもので、重さは5キログラムもあるそうです。しかも値段は消費税込みで6万2790円。これは子供のゲーム機ではありませんね。オタク用の専門マシンです。
この値段では2つの問題が起こります。まず、PS3のスペックを見ると、とても6万円ではできない。少なくとも10万円以上する商品です。松下電器の発表しているブルーレイ・ディスク機は再生専用だけでも15万円するのですから。おそらくソニーは1台につき5万円ぐらい補助金を出さねばならないでしょう。年末までに400万台普及させると言っていますが、そんなに売ってしまえば途方もない損失 補(ほ)填(てん)が発生することになるでしょう。
次に、6万円の価格でどのくらい売れるか?ですが、私はおそらく今年中で1ケタ少ない20-40万台がいいところだろうと思います。ほとんどのゲーム会社も、まだPS3専用のソフト開発は行っていませんし、ハードの機能をフル活用するソフトを開発するには最低2年はかかるという人もいます。
したがって、この年末商戦はPS2用に作られたソフトをブルーレイ形式に移植してお茶を濁す、くらいしかできないのではないでしょうか?
つまり、普及すればソニー側の補助金負担が増すし、普及しなければゲームメーカーもろともそのままひっくり返るし…ということで、いずれにしてもソニーは苦しいですね。この価格を見て、半額のXboxに走る人が出てくる可能性もあります。
