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自分の年金、一体いくらもらえるか?
【サラリーマンとおカネ】
昨年7月に全国中小企業団体中央会が行った、中小企業9552社を対象にした調査では、「定年の廃止」を予定する企業が8%、「定年の延長」が31%、「継続雇用制度の導入」は61%という数字が出ている。定年の廃止・延長を選ぶ企業が約6%に過ぎない大企業に比べ、中小企業は39%と、積極的な姿勢を見せているようだ。(2006.06.05紙面掲載)
社会保険労務士の大澤朝子氏は、「中小企業では大企業のようにはっきり定年の年齢が決まっていないことが多く、60歳以降も慣行として働いている人はたくさんいる」と指摘する。
とりわけ、清掃や警備会社、食堂運営など、高齢者でも問題なく働ける業種では、60歳以降の雇用に積極的だ。また、優秀な技術者を確保するために、継続雇用制度を設けている企業もある。町工場などでは70歳くらいまで働いているケースがまま見られる。
「すぐ辞めてしまうかもしれない若い人を採用するよりも、熟練した技術者を継続雇用するほうが、企業にとってはリスクが少ないですからね」(大澤氏)
たしかに、週休2日制度がないなど、一般的に中小企業は労働条件が厳しく、若い人が集まりにくい状況だ。人手不足に悩む企業と、60歳以降も働きたい労働者と、持ちつ持たれつの関係にあるようだ。
さらには、定年を延長、もしくは継続雇用制度を導入すると、国から「継続雇用制度奨励金」という助成金が出るため、これも、制度導入の追い風となっている。
定年の廃止、あるいは引き伸ばしに積極的とはいえ、大企業と中小の差は歴然としている。まずは、退職金に格段の差がある。大企業の退職金の平均額が2000万円ほどであるのに対し、比較的賃金水準の高い東京都でも、中小企業の平均額は1300万円ほどだ。
そして、さらなる差をつけるのが年金。ご存じのように厚生年金は、所得金額が多いほど、支給額も増えるので、一般的には中小企業のほうが支給額は少なくなる傾向にある。
さらに、大企業では信託銀行や生保会社の扱う厚生年金基金や適格退職年金、また企業独自の積立金など企業年金を用意しているケースが多いが、中小企業ではほとんどない。シリーズの1回目にご登場いただいたH氏は、再雇用の賃金にプラスして、毎月11万円の企業年金がすでに支給されている。この差は実に大きいのだ。
厚生年金や企業年金など、自分がいくら年金をもらえるか知っておくのは、老後の生活設計に欠かせない。次回からは、具体的に年金がどれだけ支給されるのかを、くわしく見ていく。
