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3人もいた!街頭ティッシュのコレクター

【森永卓郎「B級コレクション」】
moritaku20060607.jpg 私の44種類にわたるコレクションのなかで、コレクター仲間が1人もいないコレクションが10種類ほどある。そのなかでも、コレクターの存在を私以外にまったく知らなかったのが、街頭配布用のティッシュだ。(2006.06.07紙面掲載)

 そう。消費者金融を中心に駅前で無料で配られているあのポケットティッシュだ。そんなものを集めて何になるのかと思われるかもしれないが、数を集めていくと、これがなかなか面白いのだ。
 まず、ティッシュを配る会社というのは、大抵勢いのある会社だ。消費者金融、携帯電話、英会話、足つぼマッサージ。ティッシュを配る会社の変遷をみると、産業構造の変化や、時代、時代で旬の企業がどこだったのかが分かるのだ。
 もっと面白いのが、タレントの登場する消費者金融のティッシュだ。イメージ戦略との関係もあるのだろうが、昔は峠を越えたタレントの活躍の場だった。しかも、一度契約すると何年もキャラクターとして登場し続けるので、そのタレントの変遷をティッシュを並べるだけで一覧することができるのだ。
 また、最近は旬のタレントがいきなり登場することの方が多くなり、タレント図鑑としても楽しめる。さらに、消費者金融で不祥事があると、ティッシュの図柄も花や風景に変わってしまうところが面白い。
 ただ、ティッシュはきれいに持ち帰るのが難しく、展示もしにくいので、集めている人はいないだろうと私は信じていた。それで、先日テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」がわが家のコレクションを取材にきたときに、「消費者金融のティッシュを集めているなんて、全国で私だけでしょう」とインタビューに答えた。
 ところが数日してお手紙をいただいた。『昭和レトロ商店街ロングセラー商品たちの知られざるヒストリー』(早川書房)など多数の著書がある昭和史研究の第一人者、町田忍さんからだった。手紙には、町田さんも街頭配布用のティッシュを集めており、4000点ほど持っていること、そして他に女性コレクターが1人いるということが書かれていた。 つまり、私を含めて、全国に3人のティッシュコレクターが存在していたのだ。
 超マニアックなコレクションは、マーケットが形成されないから、それをビジネスにすることは難しい。しかし、一方で心をひとつにできるから、一度同じ趣味の人と出会うと、心から仲良くなれる。私は、町田忍さんとお会いしたことが一度もなかったのだが、早速、町田さんから彼の研究所にご招待いただいた。夏休みに入ったら、出掛けようと思っている。ティッシュだけで、話に花が咲くはずだ。手みやげは、レアモノのティッシュにしようと思う。

投稿日: 2006年06月19日

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