この記事を読む方におすすめの記事
今!気になるレビュー
「にら」のあのにおいが夏バテに効く
【健康に効く食べ物】
「にら」といえば、レバにら、にらの卵とじ、それから餃子やみそ汁の具などが一般的だが、筆者が最近もっとも連想しやすいのが、韓国の“お好み焼き”のチヂミだ。どの料理も力が付きそうな韓国料理とはいえ、お好み焼きでも強壮イメージが強いのは、にらを具としているせいかもしれない。(2006.06.29紙面掲載)
にらは漢字で書くと「韮」。原産地は東南アジアで、弥生時代に中国から日本に伝わったとされているユリ科ネギ属の多年草で、日本では古くから野菜としてだけでなく薬草として利用されてきた。
とはいっても利用している国はごく限られ、日本のほかは中国、韓国程度。なぜかは不明だ。やはり、あの強烈なにおいのせいなのだろうか。
においについては後述するとして、日本人は昔から、にらを民間療法的に腹痛や下痢止め、冷え性、精力増進、滋養強壮、疲労回復、風邪、痛風、神経痛などの治療に愛用してきた歴史がある。たとえば下痢の時、にらの雑炊を食べるという民間療法があるらしい。
そうした効果の中心にあるのが、にら独特の、あの強烈なにおいの正体である「硫化アリル」だ。にんにくやねぎにも共通する硫黄化合物。こんな効果がある。
消化酵素の分泌を促進し内臓の働きを活発にすることで、衰えた食欲を回復させる。また、下痢、腹痛など胃腸の調子を改善する。さらに、風邪予防や、血行促進作用があり体を温める働きがあるので、冷え性にも改善効果があるとか。
一方、硫化アリルにはビタミンB1の吸収を助け、かつ体内に長くとどめておく働きがある。ビタミンB1といえば、本欄でもたびたび登場する機能性に優れたビタミンで、夏バテの特有症状である食欲減退や疲労感の大きな原因の1つも、ビタミンB1の不足。
エネルギーの源である炭水化物の代謝が、ビタミンB1の不足でうまくいかなくなっているからだ。それをにらの摂取で補えるわけだ。夏バテにはにら、と覚えておきましょう。
付け加えれば、硫化アリルは発がん抑制物質でもある。
さらに、セレンという抗酸化物質も含んでいるので、体の酸化がもたらす生活習慣病や老化、がんなどを予防する効果も期待できる。
その他のビタミン類が多いのも、にらの特徴だ。B1同様夏バテ改善に効くビタミンB2、肺や気管支、のどなどの粘膜を丈夫にして風邪などを防ぐビタミンA、さらにビタミンC。ちなみにビタミンCは加熱に弱いが、にらのビタミンCは比較的強いというのが特徴だという。
