この記事を読む方におすすめの記事
今!気になるレビュー
ホントに「地デジ」は予定通り移行できるのか?
【デジタル家電ニュース】
団塊の世代の定年も“完了”し、多くの中高年が家庭に帰る2011年7月、テレビはアナログ放送を終了し、地上デジタル(地デジ)に完全移行する予定だ。これは国策として進められている事業で、それ以降はデジタル対応のテレビ受像機か、アナログ受像機に専用のチューナーを付けないとテレビ番組は見られなくなる。(2006.06.29紙面掲載)
すでに今夏のボーナスシーズンでも、電機メーカー各社は地デジ対応の薄型大画面テレビや「テレビ機能付きパソコン」の新製品を盛んにPRしている。ところが肝心の国民の認知度はまだ上がっていない。
最近の総務省の調査でも、国民の地デジに対する認知度は32%という低い結果だった。これに驚いた放送局側は、SMAPの草なぎ剛を告知CMに起用するなど、認知度アップに躍起になっている。こうした状況を受け、「本当に予定通り移行できるのか」という疑問の声も多く出てきた。
では、“もしも”の場合、どのような対策が考えられるだろうか。
予想されるシナリオは、
(1)現行のサイマル放送(アナ・デジ同時放送)を当面続行
(2)補完的にIPマルチキャスト(ネット同時配信)を併用
(3)政府が無償でチューナーを配布
(4)「完全」ではなくアナログも一部併存
(5)デジタル化を断念
―の5つだ。
このうち、(4)(5)は対策ではなく政治的な解決策。(3)の財源は税金となるため反発が強い。現実的には(1)か(2)の選択になるだろう。
ただ、(1)では“公約違反”の感があるので、(2)が有力とみられる。事実、これまで「通信」扱いだったIPマルチキャストを「有線放送」と見立てて「放送」扱いにし、著作権処理を簡単にする方向で法整備が現在行われている。
だが、問題はそれだけではない。最大の障害は放送と通信、メーカーらの足並みがそろっていないことだ。たとえば、あるパソコン対応テレビでは目玉機能であるEPG(電子番組表)との連携機能が、地デジだけは未対応のまま。開発担当者によると、「地デジ(運営者側)が協力してくれない」のだという。それぞれの垣根が、いまだに高いのが現実なのだ。こうした足並みの乱れも、5年後の完全デジタル化を不安にさせる要因だ。
5年という時間は短いが、デジタル技術にとっては“はるかかなた”の未来だ。その間に技術は進歩し、新しいメディアも登場するだろう。実はテレビ(放送)にとって最も脅威なのは、「完全デジタル化」をきっかけに新しいメディアが台頭し、現在の独占的地位を失ってしまうことかもしれない。
関連記事
トラックバック
今日は、サイマル放送についてまとめてみました。 異なる放送方式やチャンネルで、同時に同じ内容の放送を行うことを言います。 現在は、地上デジタル放送...
トラックバック時間: 2006年08月28日 22:13
