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想像を超える異空間 「ツンデレ」&「執事」カフェ
【食とレジャー情報】
メイド喫茶に対抗する新種の喫茶店が話題を呼んでいる。キーワードは「ツンデレ」と「執事」。扉を開けると、想像を超える異空間が広がっていた。(2006.08.09紙面掲載)
【限定イベント】
「また来たの」
東京・秋葉原の「妹系カフェNAGOMI」はオリジナル制服を着た童顔のスタッフが、お客さんに対するとは思えない“ツンツン”した口調で、迎えてくれる。
「早く注文しなさいよ」。接客も「タメ口」のまま。
だが、会計の時になると、一転、彼女たちは「さっきは、ごめんね。また、来てくれる」と、“デレデレ”した態度に大変身である。
最初は“ツン”ときて、後で“デレッ~”。だから、“ツンデレ”というわけ。
「NAGOMI」は昨年11月にオープン。毎月1度、イベントを開催し、先頃、その名もツンデレイベントを開催し、大盛況となった。
そもそも、ツンデレとは、普段はツンツンしているのに、2人きりになると、デレデレする様子のこと。アニメやゲームに登場するキャラクターには、ツンデレタイプが多いのだそうだ。イベント開催日だけは、スタッフが冒頭のような態度で接客してくれる。
【女性の二面性】
ファンはツンデレイベントの再開を期待するが、同店のオーナーは、「開催を望む声は多いのですが、じらすのも作戦で、経営者側も『ツンツン』しているんです。でも、年内に1度やろうと思っています」と話す。
店側が“ツンツン”するのは理由がある。
「ツンデレ喫茶」なるコンセプトだけでは、経営が難しいようで、「やりすぎると、暴言喫茶のようになってしまう。だから、妹系カフェというコンセプトで営業しています」という。
秋葉原で「お兄ちゃん」と叫べば、10人中9人が振り返る。客の多くも20~30代の男性だ。それでも、女性客やカップル、家族で来店する人もいる。ドリンク一杯500円前後という安さも魅力なのだろう。限定イベントだからこその稀少価値もある。
思うに今のOLも、「ツンデレ」を余儀なくされているのではないか。普段は弱みを見せないよう気丈に振舞うが、カレシの前では素でいられる。そんな二面性を一度で味わえるのも“ツンデレ喫茶”の魅力か。
【執事】
二面性を抱える20~30代の女性の間で、予約が取れないほど人気なのが、東京・池袋の「執事喫茶スワロウテイル」(予約のみ、時間80分)。今年3月にオープンしたばかり。プロデュースしたのは同人誌の販売を手掛ける「K―BOOKS」。秋には、フロアの拡大を予定している。
英国の洋館を思わせる高貴な雰囲気で、燕尾服に身を包んだ執事がウエイターを勤める。40種に及ぶ紅茶(1050円~)を揃え、ケーキなどスイーツ(520円~)を食べながら、優雅なひと時を過ごすことができる(お得なセットメニューもある)。
店には、手荷物係までいて、一流ホテル気分まで味わえる。
そして、主役の執事は女性客を「お嬢様」と呼ぶ。例えば、「おかえりなさい、お嬢様」と出迎え、「いってらっしゃいませ」と見送ってくれる。まさに、お屋敷に帰ってきたような気分にさせてくれる。
執事は、マナーや立ち居振る舞いだけでなく、紅茶と茶器の研修を受け、豊富な知識を持っている。20~30代の執事が大半ながら、50代のミドルまでいる。
執事の指名はできないが、執事のアドリブによる受け答えも必見だ。
デートの誘いには、「めっそうも御座いません。お嬢様とは身分が違いすぎます」とやんわり拒否。
お嬢様がついついはしゃぎすぎると、「お転婆がすぎます」と注意する一幕もあるといい、「怒られちゃった」と喜ぶお嬢様もいるんだとか。
【顧客1000人】
お嬢様は、リピーターだけで1000人を超える。「ポイントカードがあり、ポイントがたまると、誕生日に執事からメッセージカードがもらえたり、執事とお揃いのハンカチがもらえたり…。リピーターも楽しめるよう配慮しました」(広報担当者)
お嬢様の多くはオタク女性と思われそうだが、「同人誌という言葉すら知らないお客様が多く、驚きました。女性の多くは、子どもの頃、お人形さん遊びをしたと思うのですが、カバンを持ってもらったり、椅子を引いてもらったり、お嬢様扱いをしてもらいたいという願望はあるんです。特に今の女性は、こうした扱いを受けることは少ないようです」(同)。
蒸し暑い日々。最新の変種喫茶でリフレッシュするのもいい、かな。

