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伝統と新風楽しめる和食店・恵比寿「和心庵 のら」

【食とレジャー情報】
guru20060810.jpg 今年春、突然閉店してしまったのだが、銀座にあった「出井」という名割烹は、たくさんの職人を育て、独立した料理人は「出井出店」を名乗っている。そのなかのひとつに麹町「ゆたか」がある。派手なところはなにもないが、季節の食材を使い、和食の基本調理を丁寧に施された料理はいつ行ってもしみじみ美味い。
 そのゆたかから独立した職人が恵比寿で腕を振るっている、と聞いたのは1年ほど前。当初はぎこちなかったが、ここにきて料理にも精彩が出てきた。それが恵比寿「和心庵 のら」だ。(2006.08.10紙面掲載)

 料理長の水野貴司さん(35)が料理の世界に入ったのは16年前で、12年半をゆたかで過ごしから、「ナスの油煮」(800円)、「新とり菜と揚げの煮物」(800円)などゆたか譲りの味が間違いないのはもちろんだが、この時期イチオシの「はもの湯引き」(1800円)、「冷製炊き合わせ」(800円)、「新さんまの塩焼」(1500円)なども巷の料理屋とはひとあじ違う。
 「たとえば魚の塩焼きは時間をかけて焼かないと旨くならないと習いました。だからランチでもじっくり火を通してお出しするので時間がかかる。それでも美味しいものを食べたいという方が来て下さるようになり、リピート率が高いのが嬉しいですね。いまの時期の焼物は、はしりの新さんまが旨い。ハモも今年は脂が乗っていいですよ」
 と、料理が楽しくて仕方がないという笑顔の水野さん。
 だが、この店が一筋縄でいかないのは、厨房にもうひとり料理人がいること。創作和食で有名な「春秋」出身の石井順子さんが作るのは「豚トロの炙り焼き」(1000円)や「アボガドとカニの揚げ巻き」(950円)など。オーソドクスな日本料理だけでは物足りない時に一緒に頼めば、誰もが満足できるというわけだ。
 コースは5000円からあるが、入荷で変わる「本日のメニュー」から刺身や焼物、煮物などを選び、締めにはゆたか譲りの「もずく雑炊」(850円)か「じゃこむすび」(700円)を楽しむのがおすすめだ。

東京都渋谷区恵比寿4ノ9ノ8 EBOXI―2F
電話03・3440・7280

投稿日: 2006年08月24日

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