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柴田恭兵さん襲った肺がん、実は 肩こりも要注意

【サラリーマンを襲う病気】
kenko20060815.jpg 俳優・柴田恭兵さん(54)の肺がん告白は、働き盛りのお父さんたちには衝撃的だった。幸い柴田さんの場合は術後、順調に回復しているというが、一般的に肺がんは早期発見が難しいといわれている。それだけに初期症状をいかに見逃さないかが肝心。せき、たんといった症状のほか、実は肩こりなども注意が必要だ。(2006.08.15紙面掲載)

 「よく『肺がんは治らない』といわれますが、それは肺がんの性質上、早期ではなかなか見つからないことによるもの。早い段階で手術ができれば、決して治らない病気ではありません」と話すのは東京・新宿区にある東京厚生年金病院内科医長で呼吸器内科が専門の溝尾朗医師。
 肺がんの病期(ステージ)は最も早い段階の1期から、いわゆる「末期」といわれる4期までの4段階に分かれ、このうち1期から3期の一部までが手術の対象となる。この時期を過ぎると根治を目指す手術は不可能となり、抗がん剤や放射線療法による“延命治療”を余儀なくされる。
 それぞれのステージで手術を受けたときの5年生存率は、1期で70%、2期で50%、3期でも手術を受ければ25%となっている。この数字を見て安心するかどうかは人それぞれだが、手術ができない3-4期の平均生存期間が「1年前後」ということを考えると、手術ができる段階で見つけることの重要性が理解できる。
 ただ問題なのは、肺がんの場合、そう簡単に早期で見つけることができないということだ。溝尾医師も指摘する。
 「初めて肺がんを発見した患者の四分の三が3-4期で、しかもその三分の二が4期。つまり手術が可能な段階で発見できるケース自体が少ない。肺がんは治らないといわれるのはそのせいです」
 肺がんの主な自覚症状としては、せき、たん、息切れ、発熱、胸や背中、腰の痛みなどがある。だが、注意しなければならないのは肺尖部とよばれる肺の頂上にできるタイプのがん。この場合、エックス線写真では見つけづらく、外に浸潤していくと肩や腕に痛みが生じてはじめて異変に気付くこともある。しかし、肩や腕の痛みから肺がんを疑うことは一般的にはあまりないため、結果としてがんの発見が遅れることになるのだ。
 いずれにしても、こうした症状が出ているケースでは、がんが進行していることが多い。溝尾医師によれば、症状が出てから肺がんと診断され、なお手術に持ち込める確率は2-3割に過ぎないという。早期で見つけるためには無症状のうちに検査を受ける必要があるのだ。
 「会社の健康診断や人間ドックのメニューに入っているエックス線では早期の肺がんは見つけにくい。特に呼吸器の専門医でない医師や技師が読影した場合は見落とすこともある」(溝尾医師)
 肺がんを見つけるにはCTによる画像診断が理想的。つまり、「肺ドック」や「呼吸器ドック」といった専門性の高い検診を受けるなどの積極的な姿勢を示さないと、簡単には早期の肺がんを見つけることは難しい。
 ちなみに福岡ソフトバンクホークスの王貞治監督が受けていたことで話題のPETは、肺がんを見つけることについては比較的向いているとされている。
 それぞれの検査の適正を見ながら、「何を見つけたいのか」をハッキリさせた上で、検診メニューを選ぶことが重要なのだ。

《やめられない人には保険適用の禁煙パッチ》
 肺がんの原因に喫煙があることは周知の事実。肺がんで死亡する男性の7割が能動喫煙(自身の喫煙)によるものとみられ、反対に喫煙しない女性で肺がんで死亡するケースの3割が「夫の喫煙」による副流煙が原因とする報告もある。
 喫煙とがんとの関係を示すのが「ブリンクスマン指数(喫煙指数)」。1日の喫煙本数に喫煙年数をかけた数値がその指数で、400を超えると「要注意」、600を超えると「非常に危険」とされる。
 今年6月から医療機関で処方される禁煙パッチが健康保険適用になるなど、行政側の禁煙強化も進んでいる。愛煙家から愛妻家へ、追い風が吹き始めた。

投稿日: 2006年08月29日

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