この記事を読む方におすすめの記事
今!気になるレビュー
秋の夜長に快眠するための「7つのコツ」
秋といえども、まだまだ暑い日が続き、つい睡眠不足になりがち。40年近く睡眠研究ひと筋、“睡眠博士”の堀忠雄・広島大学総合科学部教授(以下同)が、ぐっすり眠るコツを伝授する。題して、“3つのいい睡眠”と“快眠の7つのコツ”だ。
まず、“3つのいい睡眠”って、どんな睡眠か。
「第一に寝付きがよいこと。次に途中で目が覚めない、たとえ目が覚めてもすぐに眠れること。そして、熟睡感があること。この3つが“いい睡眠”で、逆が“悪い睡
眠”です」
睡眠は脳が休んでいるノンレム睡眠と、それに続く脳が活発で夢を見やすいレム睡眠がセット(睡眠周期)になっていて、1セットの長さはおよそ90分。ひと晩にこれを4、5回繰り返す。この睡眠パターン通りにいけば“いい睡眠”で、それが乱れれば“悪い睡眠”に。
「“いい睡眠”が取れたか否かは、午前10時前後に眠気があるか否か、でわかります。この時間帯は体温が上がり、脳もからだも活発です。それなのに眠いのは寝不足であり、“悪い睡眠”だったことを示しています」
【睡眠の“借金払い”】
“悪い睡眠”の場合、どうすればいいのか。“快眠の7つのコツ”を実践してみよう。
1つ、規則正しい生活をすること。
「人を含め、生物は朝起きて夜寝るという生物リズム(体内時計)で生きている。だから、規則正しい生活をしていると、さして苦労なく、いつもの時間に寝て、目覚まし時計なしでも目が覚める。ところが不規則な生活をしていると生物リズムが狂い、いつも睡眠不足で眠いのです」
つい、いつでも、どこでも眠れると思いがちだが、それは錯覚にすぎない。結局、細切れな睡眠しかとれず満足感がない。
「ちょうど、睡眠の“借金払い”に追い立てられているようなものです」
【コーヒーとタバコに注意】
2つ、起きる時間を一定にする。
「毎日、一定時間に朝日を浴びることによって、生物リズムがコントロールされ、すっきりと目覚めることができる。しかし、たまに朝寝坊しようと、起きる時間をずらすと、生物リズムが狂い、“いい睡眠”ができなくなるのです」
3つ、寝る前に気持ちをリラックスさせる。
「帰宅後、そのまま寝るのでは頭の切り替えがスムーズにできず、寝付きが悪くなりがち。30分から1時間程度はぼおっとして過ごすなど、気持ちを鎮めたい」
といって、4つ、コーヒーやタバコは控えめに。
「コーヒーやタバコにはカフェインなどによる鎮静効果があると共に、 覚醒(かくせい)効果もある。非常にイライラしている人には鎮静効果を示すが、一方で覚醒効果もあらわれ、
睡眠の妨害になってしまうのです」
コーヒーのカフェインがからだに吸収されるのは30分程度後だ。その間に寝付いてしまうと、やがてカフェインが効き始め、眠りが浅くなってしまう。
【アルコールは睡眠中枢をマヒ】
5つ、アルコールは条件つきでOK。
「体温を下げるのが、いい寝付きの条件。アルコールは気持ちを落ち着かせるだけでなく、血液循環をよくして血管を広げ、熱を外に逃すことによって体温を下げる。血液循環をよくする程度の量で寝る1時間ほど前に飲み終えるのなら、いいでしょう」
ちなみに二日酔いになるほど飲むと、睡眠中枢だけでなく、目を覚まさせる覚醒中枢もマヒする。寝るに寝られず、起きるに起きられずという実に中途半端な状態で、睡眠不足になるのでくれぐれも注意したい。
6つ、寝る前にゆっくり入浴を。
「寝付きをよくするには、ゆっくり入浴を。特にクーラーで手足が冷え切っている人に、おススメです。入浴すれば手足の血管が広がり、体温が下がって寝付きがよくなります」
湯船に入りたくないなどの場合には、湯を入れた洗面器などに手足をつけるだけでも効果がある。
7つ、午後2時ごろ、20分以下の昼寝をしよう。
「生物リズムから見て日中、もっとも眠くなる午後2時ごろに昼寝をするのは理にかなっている。ただ、20分以上寝ると深い睡眠状態に入り、なかなか目が覚めず、目が覚めても眠気が残り、夜の睡眠に影響が出るので、注意して」
番外編、水枕で頭を冷やすのもいいそうだ。快適睡眠で、ビジネス秋の陣を迎えよう。 (2006.08.30紙面掲載)
