この記事を読む方におすすめの記事
今!気になるレビュー
大人気の「酸素入り水」、実は疲労回復の効果ナシ!?
今、コンビニにズラリと並んでいる「酸素入り」の水。何十倍という濃度の酸素をミネラルウオーターに溶かし込んだものだが、味やのどごしは“タダの水”。識者からは「疲労回復にほとんど効果なし」といった声も出始めているが、それでも売れに売れている。
今年5月から濃度5倍の「酸素水」の販売を始めたアサヒ飲料では、8月末の時点で70万ケースを売り上げ、当初の年内90万ケースの目標を150万ケースにアップ。2種類の酸素入り清涼飲料水を出すサントリーも順調で、今年の目標は合わせて約160万ケース。輸入物も絶好調。2年前からドイツ産「OXYGEN O2」を販売する協同商事(川越市)は「毎年120%ぐらいの伸びを継続」。カナダ産「O2 AQUA」を輸入するサニーデイ(板橋区)では「毎月2万ケース以上出荷している」という。
だが、そんな売れ行きに“水”をさす動きも。国立健康・栄養研究所はHPで大々的に「酸素入り水には疲労回復などの効果はない」と掲載。
「会員である薬剤師、研究者などから『水を飲んで酸素が供給できるというのは不思議』といった問い合わせが多くあり、(酸素水に関して)どのような論文があるのか調べてみたが、現時点では宣伝文句にいわれているような効果は確認されていないことが分かった。別に商品を肯定も否定もしていない」(同研究所)
「水」製品について研究している杏林大学保健学部の平岡厚講師も、「酸素含有水を飲んだ場合、腸から門脈に吸収されて体内に取り入れられる可能性はある。しかし、量がたかが知れているので酸素補給効果はほとんどない」とバッサリ。例えば500ミリリットルに30ミリグラム(水道水の6倍―10倍)の酸素が含まれている水であっても、成人男性が1回の呼吸で肺に出し入れする空気に含まれる酸素の5分の1強にしかならないという。
運動と酸素補給の関係について、名古屋大総合保健体育科学センターの石田浩司教授は「酸素吸入も同じだが、過剰に酸素を吸ったり、酸素水で酸素を吸収したとしても、その酸素を筋肉で使い切れずに排出されることが多く、運動力向上にほとんど効果はない」。
前出の平岡講師は「酸素スプレー(ボンベ)を吸うことは、酸素吸収量を異常に高め、体内で有害な活性酸素を多く発生させる恐れもあるので、かえって良くないのでは」と過剰な酸素摂取に警鐘を鳴らす。
これに対し各メーカーは「あくまで水なので、リフレッシュ感、 爽快(そうかい)な気分を楽しんでもらえれば」と声をそろえる。
“水モノ”だけにこのブーム、いつまで続くか先行きは不透明だ。(2006.10.10紙面掲載)
関連記事
トラックバック
気になっていたアサヒ飲料製の「酸素水」、コンビニで買って飲んでみました。
トラックバック時間: 2006年10月27日 17:26

