TOPビジネス > 一晩寝ても「飲酒運転」の可能性も…

一晩寝ても「飲酒運転」の可能性も…

 福岡市職員の飲酒運転による幼児3人死亡事故をきっかけに、飲酒運転や酒気帯び運転を巡るニュースが連日報じられている。一定量のアルコールを摂取した場合、翌朝でもアルコール分は残り、その状況で車を運転すれば飲酒運転になるとの一説もあり、一晩眠っても検挙対象となるのでは、おちおち晩酌もできない。実際のところはどうなのか。

 「酒気帯び運転となるのは、1リットルの呼気に含まれるアルコール量が0.15ミリグラムを超えた状態。医学的に分析すれば、酒を飲んだ翌朝になってもこの基準を超える人はいるでしょう」と語るのは、さいたま市にある東大宮総合病院内科部長の風間博正医師。
 風間医師によれば、「酒に酔う」という現象は、飲酒によって体内に入ったアルコール(エタノール)が脳に働きかけて機能の一部をマヒさせた状態のこと。このマヒ状態は個人差があり、その人が持っているアルコールを分解する酵素の量によって左右される。一般的に「酒に強い」と言われる人はこの酵素量が多く、弱い人は少ない。
 しかし、飲酒運転の基準となる呼気中のアルコール量(血中アルコール濃度)は、この酵素量には関係ない。酒に強かろうが弱かろうが、飲んだ量がそのまま血中濃度に反映されることになる。
 「自分では酒に強いと思っていても脳は確実にマヒしているので、運転はもちろんですが、その状態で勉強などをしても記憶に残りにくくなっています」(風間医師)
 さて、肝心の飲酒後の運転までの時間。科学的に見た場合、350ミリリットルのビールを6本飲めば10時間以上、日本酒4合なら11時間以上たたないと、道交法で定める基準をクリアすることは難しいというデータがある。つまり、午後0時までに缶ビール6本以上を飲んだ場合、たとえぐっすり眠ったとしても、翌朝9時に車を運転して出勤すれば酒気帯び運転となる可能性が高くなるのだ。
 「単にアルコール分が残っているというだけではなく、二日酔いも同様です。翌朝になっても苦痛があるということはアルコール分が残っている証拠で、当然運動能力は低下している。この状態で検査をすればアルコール分が検知されてもおかしくはない」と風間医師。
 ちなみに、酒を飲むときに一緒に水を飲むといい―といわれるが、これはどうなのか。 
 「水やスポーツ飲料はアルコールによる脱水症状を防ぐ上での意味はあるので、飲んだほうがいい。でもそれは肝臓の負担を助けることが目的であって、血中アルコール濃度を下げるほうにはあまり効果はありません」
 結局のところ、翌朝運転する予定があるなら、適量を超える飲酒はダメということだ。(2006.10.16紙面掲載)

投稿日: 2006年10月27日

トラックバックURL:

ちょいワルフジBLOG

最新記事

夕刊フジBLOGから

コラボ企画

オススメサイト

夕刊フジBLOGモバイル

  • http://yfuji.jp/
    夕刊フジBLOGモバイル
  • 携帯も夕刊フジBLOGモバイル