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来年の“手帳”どうするか?(1)

■デジタル・ネタ帖
 私は長年、パソコンとPDAでスケジュールを管理してきた(「長年」と書いた後、実際どのくらい前からなのか?とアウトルックの「予定表」を調べてみたら、1994年2月21日から記録が始まっていた。もちろん当時、アウトルックなどは影も形もないから、これはマックの「ナウ・アップ・トゥー・デート」やらウィンドウズ95時代の「サイドキック」やらで入力した予定データをつぎはぎインポートしたものである。しかも一部、手帳に書いていた予定をせっせと再入力したものも含まれる。なので、正確なところはよく覚えていないのだが、それでもたぶんここ10年ぐらいは“デジタル手帳”を使い続けてきたと思う)。
 だが、ここ2、3年の手帳やノートブームに刺激され、無性に紙の手帳やノートが使いたくなってきた。スケジュールやメモをデジタルで管理しながらも、システム手帳ブーム再燃の火付け役となった「一冊の手帳で夢は必ずかなう」(熊谷正寿著)や「文房具を楽しく使う」(和田哲哉著)=サポートページ=は発売直後に購入し、紙に手書きするスタイルに思いをはせていた。
 そして、今年ももう年末。文具店や書店には各種の手帳が並び、手帳の使い方を解説する“手帳本”も例年以上に多くの種類が並んでいる。紙の手帳の購入意欲はいやが上にも増すばかり。というわけで、自分の手帳利用法を振り返りながら、「来年の“手帳”をどうするか?」について考えてみた。

 長年、デジタル・スケジュールとデジタル・メモのスタイルを続けてきた私だが、実はToDo(備忘録)だけは、ここ3年間ぐらい紙で処理している。パソコンやPDAのToDoを使おうと何度も挑戦してみたが、なぜかこればかりは紙に直接手書きするほうが実用的だ。ToDoはスケジュール以上に頻繁に見たり書いたりするものだけに、やはり処理速度の速い「紙」に軍配があがる。しかも、基本的にToDoは1日から数日かぎりのメモなので、スケジュールデータのように後から検索する必要もあまりない。そんなわけで、わりと気軽に紙で処理できるのだ(過去のToDoの紙はすべて、PFUのドキュメントスキャナー「スキャンスナップ」で一気に読み込んで捨てている。いちおう「保存」はしているわけだ)。
 毎日キーボードばかりたたいていると、無性に「紙に手書き」をしてみたくなる。そのフラストレーションを処理するツールとしても、「紙のToDo」は効果的だ。とくに、万年筆と赤・黒のボールペンが複合したクロスの「マトリックス」というペンを買って以降は、ToDoを万年筆で書いて、赤ボールペンでチェックのレ点を入れるという作業が楽しくなった。
 ToDoを書き込むためのリフィルにもこだわってきた。ToDoシートは、「スーパー手帳の仕事術」(山根一眞著)が火を付けたファイロファックス・ブームによって本格的に日本にもたらされた。「今日以降の備忘録」という性格上、過去のToDoを手帳に綴じておく必要はない。そのため、システム手帳のように使用済みのリフィルを取り外しできる構造にToDoはマッチしている。当然、私もToDoはシステム手帳で処理している。
 だが、市販のToDoリフィルに満足できるものは少ない。そこで、自作のリフィルを使っている(これは、「スーパー手帳…」の時代から変わらない。山根氏も同書の中で、「ファイロファクスのDon’t Forgetは項目数が少ないので、自作することにした」と書いている)。
 私の自作したToDoリフィルは、チェックと優先度を記す小さいマス目とToDoの内容を書き込む大きなマス目の3つが横に並び、縦の項目数は20-25行というもの。それに、当日の日付と六曜が付く(私は“六曜信者”なのだ!)。日付と六曜はエクセルのマクロ機能を使えば簡単にできそうだが、マクロの組み方がわからない私は、ひとつひとつ手入力で行っている。私の作るToDoリフィルはこの基本的な構成は変わらないが、使用するシステム手帳に応じて、サイズは変遷してきた。
 最初に作ったのはA5判のリフィル。バインデックスのA5システム手帳に綴じることを目的としたもので、マス目が大きく書きやすかったが、(1)A5サイズの重さの手帳を毎日、パソコンと一緒に持ち歩くのがしんどくなった(2)基本的に小さい文字を細かく書くのが好きなので、間延びした感じがだんだんイヤになった(3)大きな文字で書いたToDoは人目につきやすく、ちょっと恥ずかしい――といった理由から、バイブルサイズへの変更を決意。私にとって、おそらく5冊目ぐらいになるバイブルサイズのシステム手帳(BRIT HOUSE製)を購入し、下記のようなリフィルを作った

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 ただ、この形式だと、各ToDoの重要性や緊急性が区別しにくい。いちおう重要な案件から順に記入するようにはしていたが、後から書き忘れに気づき、やむなく下のほうに書き込むということが、しばしば起こった。左から2マス目に「A、B、C」「1、2、3」などの優先度を書き込んで対処するという方法も用意してあるが、人間の心理から言っても、やはり「上から順に処理する」ということになりがちだ(少なくとも私はそうだ。そういう意味で、思いついたことを一気に書いた後、各項目に優先度を付けていく、というやり方は私には合わない)。そこで、リフィルを下記のように改訂した。

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 仕事柄、ToDoの上位には「原稿執筆」を据えた。その下に「連絡事項」「自宅作業」などが続く。仕事術などのハウツー本でおなじみの「重要だが緊急ではない」「緊急だが重要ではない」といったToDo処理の際の法則に基づき、「重要」を「緊急」より上位に置く作りにしたわけだ。

 この方式はなかなか効果的だったが、ある日、私は自分がバイブルサイズのシステム手帳をToDo処理にしか使っていない(ToDoのリフィルしか使っていない)ことに気づいて愕然となった。BRIT HOUSEの革はとても丈夫でお気に入りのバイブルサイズ手帳だったが、ToDoリフィルを挟むだけの存在としては、やはりまだ大きく重いと感じられた。

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BRIT HOUSEのバイブルサイズシステム手帳。いままでファイロファクスをはじめとするシステム手帳を10冊以上買ってきたが、これが一番丈夫かも

 そこで一気に、システム手帳のサイズを名刺サイズのミニ5穴に変更した。これなら、ジャケットのポケットにも入るので名刺入れやカード入れ、地下鉄路線図などのレファレンス類も利用しやすい。システム手帳を“ToDoリフィル専用手帳”としてだけでなく、幅広く利用できるのではないか、と考えたのだ。私が買ったのはアシュフォードの「名刺フォン」(5670円)。ラムスキンを利用した柔らかいタイプだ(参考ページ)。

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色はワインレッド。柔らかい革で名刺は大量に入るが、それゆえに名刺取り出し口がゆるく、名刺が飛び出しがち。KNOX BRAINから似たようなタイプで名刺入れの部分にフタが付いた「パルティア」(9975円)というモデルも出ている。名刺入れとしては、こちらのほうが良いかも

 実は、ミニ5穴用のToDoリフィルは以前にも作ったことがある。当時は、ミニサイズ(約60×100ミリ)のリフィルをプリントすることは不可能だと思いこんでいたので、A4判の紙に4シートずつ印刷してカッターで切り取り、さらに切り取ったリフィルを1枚1枚折り曲げて表裏使えるようにする、という面倒な作業を行っていた。

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最初に作ったミニ5穴用のToDoリフィル。横を2倍の大きさにプリントし、真ん中から折り曲げて使うという面倒な作り方をしていた

 だが今回、ふと思い立ってキヤノンのIP4100にミニ5穴の白紙リフィルをそのまま挿してみたところ、全然問題なく印刷できてしまった。IP4100は用紙を入れる場所が2カ所(カセットとオートシードフィーダー)あり、上部のオートシードフィーダーを使えば、“差し込み印刷”が可能だ。ここにミニ5穴のリフィルを差し込み、印刷する。そこで、アシュフォードの白紙リフィル(No.2504-000)を大量に買ってきて、表裏印刷することにした。

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ミニ5穴はスペースが少ないので、バイブルのときのように重要・緊急度を示す項目見出しは付けず、罫線のブロックを区切ることでToDoの性質を区別することにした。これで1ページ20項目のToDoスペースが確保できている

 こうして、私のToDoリフィルはほぼ完成したわけだが、ここに来て冒頭にも書いた「紙の手帳ブーム」である。これまで、さまざまな“手帳本”を読んだが、その中には極めて示唆に富む時間管理・仕事管理・人生管理法が記されていた。「紙に手書き」こそがアイデア出しを促進する、と主張する意見にも頷ける部分が多かった。そんなわけで、「来年は紙の手帳・ノートにも目を向けてみようか」という気になってきたのである。当然、現状のToDoもその“紙の手帳”で処理することになる。では、どんな手帳を選べばいいのか……。こうして、私の手帳選びが11月から始まった。
(「夕刊フジ」デジタル担当デスク・佐々木浩二)
(以下、続く)

投稿日: 2006年11月19日

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