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F1のアロンソ時代、幕開けはまだか?
今年のF1で、あのミハエル・シューマッハーを正面から打ち破り、2年連続のドライバーズタイトルを獲得したフェルナンド・アロンソ。25歳のチャンピオンによる連覇とシューマッハーの引退は、確かにF1の「ひとつの時代」の終わりを象徴する出来事だった。
だが、それがそのまま、新たな「アロンソ時代」の幕開けを意味しているのだろうか?
単純にそうとは言い切れない、いくつかの変化が来シーズンのF1グランプリには待っている。
なかでも要注目なのは、皇帝シューマッハーの引退で玉突き状態となった「トップドライバーたちの大移動」。来季は王者のアロンソはマクラーレンに、マクラーレンのキミ・ライコネンはフェラーリへと移籍する。アロンソが抜けたルノーのシートには、新人のヘイキ・コバライネンが加入する。
アロンソは、今から1年前、史上最年少で初タイトルを獲得した直後に、「新たなチャレンジがしたい」という理由でマクラーレンとの契約にサインした。
あのライコネンを擁してもなお、今季は1勝もできなかった現在のマクラーレンは、ルノーやフェラーリに比べて大きく見劣りするチームであることは事実。なのに敢えて移籍するアロンソは、チームの再建という、これまでとは全く異なる困難に挑むことになる。
もちろん、それが彼の言う「新たなチャレンジ」であり、ルノーの前身のベネトンで、94、95年と2年連続のタイトルを決めた後、名門フェラーリを4年間かけて復活させたシューマッハーのように、彼はその困難を乗り越え、再び王座を獲得することで本当の「アロンソ時代」を実現しようとしているのだろう。
チームの再建は、何より「自分自身との戦い」でもあるし、フェラーリや、古巣ルノーの仲間たちが、来年は手ごわいライバルとしてアロンソの前に立ちはだかる。
また、ブリヂストンタイヤによるワンメイク供給やエンジン開発の凍結など、レギュレーションの改正が、今後の戦力地図に与える影響も少なくないはずだ。
弱冠25歳の若き王者アロンソがシューマッハーのような「伝説」の存在になれるのか、すべてはこれから始まる「第2章」にかかっている。
(2006.11.28紙面掲載)
