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PRIDE、大晦日の地上波断念のワケ

 最近の大みそかといえば複数の格闘技イベントが地上波各局で放送され、紅白も含めた激しい視聴率バトルが恒例だった。だが、今年はK―1の「DYNAMITE!!」(TBS系)だけが地上波で放送され、ライバル団体のPRIDEは「男祭り 2006」の開催を決めたものの、地上波での生中継はない。

 筆者は11月の下旬にPRIDE関係者から「(地上波放送の)可能性はゼロではない。諦めず交渉を続けている」と聞いていた。だが、PRIDEを運営するDSEは1日、衛星放送の「スカイパーフェクTV!」で「男祭り」のPPV生中継を行うと正式発表。その時点で地上波復活の可能性はほぼ消滅したが、水面下での交渉はギリギリまで続けていたわけだ。
 PRIDEは週刊誌に暴力団との関係を報じられ、今年6月、フジテレビから突然の契約解除を言い渡された。地上波からの莫大な収入を失い、今では高額ギャラを必要とする人気選手への支払いが苦しい立場にまで追い込まれている。
 手元にある過去のPRIDEの番組企画資料などを見ると、大みそかの放映権料は約2億円で、それにCMスポンサーからの協賛収入が1億5千万円ほど、確実に3億を超える主収入があった。衛星放送の収入は4、5千万円とケタが違う。DSEは必死に複数の放送局と交渉。なかでも有力候補はテレビ朝日だったが話し合いは頓挫した。
 「交渉があったのは事実。でも、フジの解除理由が理由だけに、金額の問題より、幹部の一新といった組織改革など、別の条件を提示せざるを得なかった。大会名の変更や警察OBを天下りさせる案も出ていた」(テレ朝関係者)
 確実に視聴率が期待できるキラーカードも必要だった。DSEは切り札として、夏ごろから密かにマイク・タイソンと接触し、世界王者・徳山昌守とも交渉、2大ボクサーの投入を提示した。PRIDE選手がボクシングルールで2人に挑戦するというプランだった。
 だが、徳山との交渉は事前に漏れて断られ、タイソンは「テレ朝での放映が先に決まって予算のめどが立てば出場交渉は可能だ」と前出の関係者が話していた。テレ朝側にすれば、確実に出場が決まってからなら話にも乗れるが…だろう。
 ただ今も、DSE側の思惑に乗る形で、放送局内部にも、来春あたりの新たな格闘技番組の立ち上げを目指して動く人間がいるとの情報がある。
 とはいえ、このままの状態が長引けば、資金的に苦しいPRIDEは他団体への選手流出や、果ては存続の危機に立たされることは明らかだ。復活が先か、崩壊が先か…年を越え、崖っぷちの交渉が続くことになる。(2006.12.12紙面掲載)

投稿日: 2006年12月27日

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