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「63歳・東京外語大3年 老学生の日記」坂本武信著
36年間勤めた生保会社を定年目前に退職し、大学生になった著者の体験記。これから定年を迎える団塊、さらに続く世代をも、ちょっぴりワクワクさせそうな1冊。
営業の外回り中、急性心筋梗塞(こうそく)で倒れたのをきっかけに、サラリーマンを卒業した著者。夫人から出された「家にいないで! 濡れ落ち葉はおことわり!!」の条件にヒマツブシ、ボケ防止の「不純な」動機も加わって大学の門をたたく。
専攻はポーランド語。40歳以上年下の男女同級生たち、やはり年下の教授陣、さらに病みつきとなったポーランドのサマースクールで、これまた年下の外国人たち…。年齢を感じさせぬその交流ぶりが実に痛快。女子学生からコンパに誘われたり、学園祭のポーランド語劇で奮闘したり、ポーランド人女性とフランス人男性のキューピッド役を務めたり…。
大人の余裕か、学生・若者はもちろん、人に対するまなざしが温かい。自虐ネタで笑わせながら教育問題やビジネス社会などにチクリ一刺しも忘れないのはさすが。(産経新聞出版・840円)(2006.12.26紙面掲載)

