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任天堂・岩田聡社長インタビュー「任天堂はいつも挑戦者」

「ニンテンドーDS Lite」の大ヒットに続き、新型家庭用ゲーム機「Wii」=写真下=の滑り出し上々な任天堂。PS2の 後塵(こうじん)を拝していた据置型の市場でも逆転が予想される。今後の展望を岩田聡社長(47)に聞いた。
――Wiiは入荷即品切れの状態が続いています
「本当にありがたく思っています。昨年だけで100万台ちょっとを出荷しましたが、それでも私はWiiの将来が盤石だとは思いません。むしろ、DSが大ヒットしたおかげで、『(Wiiも)売り切れて当たり前』という認識を抱かれるのが怖いですね」
――その理由は
「どんなゲーム機も発売直後は良く売れますが、売れなくなる時期が必ず来ます。DSも発売日から1カ月で150万台が売れた後、苦戦しました。本当に火がついたのは、発売から1年後。ニンテンドッグスや脳トレが大ヒットした後です。WiiもDSのようにソフトを充実させる必要があります」
――そのDSも、まだ品不足が続いています
「海外の流通関係者からは『日本は毎週がクリスマス(商戦)だ』と驚かれるくらい、よく売れています。国内では月に70万台作って出荷しているのですが、それでも品不足が解消できず、大変申し訳ない気持ちです」
――一方で、WiiのストラップとDS充電器の不良交換という事態も起きました
「問題が2つ同時に起きたことに、とても危機感を持っています。ストラップの件は、商品への気配りが足らなかったと深く反省しています」
――今年からは追われる立場になりそうですね
「そんなことはありません。『(一般消費者の)ゲームへの無関心』と戦い続けるかぎり、任天堂はいつも挑戦者です。たとえば、『Wiiのリモコン振るのはもう飽きた』と購入者に言われないようなソフトを開発するのも、挑戦のひとつです。DSも、脳トレが売れたからと言って『脳トレ3』を安易に出すようなことはしません(笑)。生活を豊かにしてくれる新しいソフトの開発に今年も励みたいと思います」
岩田氏が社長に就任して4年半が過ぎた。株価は就任当時の1万円割れから、いまでは3万円を超えるまでになった。この成長の秘密は何か? 岩田氏は社長就任時を振り返り、「前任者(山内溥相談役)の否定ととられかねない現状否定からスタートすることだけは避けた」と言う。
「一般にどんな組織も、いろいろな人がいろいろな方向に組織を引っ張っています。しかし、社員の考えのベクトルがそろわないと、会社の力は出ない。みんなの力の向きをそろえさえすれば、いい結果が出るだろうと思いました。また、社長ひとりが頑張っても、社内に敵を作れば(成長は)うまくいきません。私は社員の皆さんに信じてもらえる努力をしただけです」
おごりを排した冷静さと、社内に抵抗勢力を作らなかったことが、経営者としての成功の要因だったようだ。
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Wiiはゲーム以外のサービスも利用できる。その代表が「お天気チャンネル」。Wiiをインターネットにつないでおくだけで、天気予報が毎日無料で配信される(画面写真)。
日本だけでなく、世界の主要都市の天気や気温、降水確率がわかる。また、国内の紫外線や花粉情報なども確認できる。「ゲームをやらないお母さんにも、Wiiを役立つものにしたい」という岩田氏の“ラブ・コール”がお母さんたちに届くか注目だ。
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岩田社長は最近、ニンテンドーDS用ソフト「しゃべる!DSお料理ナビ」=写真=を使って、週末に料理をするようになったという。
「興味はあったけど、料理はまったくやったことがありませんでした。嫁さんに教わるのもシャクですしね(笑)。なので、『DSお料理ナビ』が出て一番喜んだのは私かも。最初は段取りもわからなかったのですが、最近は同時に2品作れるようにもなりました。嫁さんは毎週末、外食している気分らしいです。最近もビーフシチューを作りました。DSにはいろいろなソフトがありますが、私の生活を変えた度合いで言えば、DSお料理ナビが一番ですね」(2007.01.11紙面掲載)

