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「武田信玄の古戦場をゆく」安部龍太郎著
戦国武将の中でも人気がある武田信玄だが、意外に知られていないことも多いのではないか?
サブタイトルに「なぜ武田軍団は北へ向かったのか?」とある。著者は「信玄の狙いは、同族の奥州南部氏や若狭武田氏と連携しながら日本海ルートで上洛しようとしたのではないか?」と仮説を立てた。
そして実際に古戦場を自分の足で歩いて検証していく。だから、上杉謙信との川中島の戦いも信玄が「千曲川の水運の利権を手に入れる」ために衝突したという説に説得力がある。
また、海ノ口城の雪道を歩いてみてこの時期に戦をするのは無理と考えたり、小諸で地元の人たちと居酒屋で酒を酌み交わして戦国の豪族とイメージをダブらせたりしているのも面白い。わかりやすく、ためになる歴史紀行文といえるだろう。(集英社新書・693円) (2007.01.16紙面掲載)


