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有機EL、SEDテレビは「むなしい努力」か
■大前研一の「IT時評」
テーマ4:ソニーは全米家電見本市(CES)で27インチまで大型化した超薄型の有機ELテレビを発表した。また、キヤノンは東芝と量産を計画していた次世代薄型テレビ「SED」の計画を白紙に戻し、単独生産すると発表した。
有機ELはバックライト不要で消費電力が少ないため、バッテリーで動く小型機器のディスプレー用として開発されたものです。
今回発表された27インチのテレビは解像度がかなり高いと言われていますが、家庭内ではコンセントから電源がとれますので、消費電力はあまり関係ありません。したがって、この製品は「むなしい努力」という感じがしますね。また、価格的に今の激烈な液晶・プラズマ戦線に参入するのは厳しいでしょう。
もっと厳しいのはキヤノンです。特許の使用権を与えられていたのはキヤノンだから東芝との合弁で生産するなら東芝も特許料を払え、と米社にごねられ、この紛争を解決するため、東芝が合弁会社から撤退し、両社が別々にSED事業を追求することになりました。特許料もそうとう取られるでしょうから、そんな状態で今から生産を始めても死闘の続くプラズマや液晶に対抗できるのか、大変疑問です。リビングルームへの進出、というのはキヤノンの長年の夢でしょうが、すんなりとはドアが開かないようです。
ビジネス・ブレークスルー(スカイパーフェクTV!757チャンネル)の番組「大前研一ライブ」1月14日放送から抜粋。(2007.01.22 紙面掲載)
