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「活断層」堺屋太一著

活断層 高度経済成長期の1970年代、“この島”を舞台に大手商社の石油備蓄基地建設に取り組む主人公・桐野陽一と、住民たちの反対運動の物語。 事実に基づき書き上げた「油断!」「団塊の世代」などと同じ手法がとられている。

 石油備蓄基地に限らず原発や空港騒音などの反対運動には、それを生業とするプロの反対運動家がいるという。彼らはマスコミ対策や現地における主導者の選び方までマニュアルを作り、運動を成就させる。本では牧と名乗るプロが登場するが、表向きは動植物の生態分布調査員である。
 読むにつれ、備蓄基地は危険なもの、その作り手の巨大資本は利潤追求だけの悪者、かたや民衆はその被害者という対立の構図・常識が崩れていく。著者はいう。「人はそれに気づくことなく通り過ぎるが、すべてを分かつ大きな亀裂が作られている」と。活断層、新たな流行語となるか。(アメーバブックス・幻冬社・1995円)(2007.02.06紙面掲載)

「活断層」

投稿日: 2007年02月28日

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