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ストレスで記憶細胞が減少、物忘れに!!

物忘れ 年齢とともにどうしても気になるのが「物忘れ」。しかし、それがストレスと密接な関係にあることを知る人は意外に少ない。会社員のNさん(42)は、最近ショッキングな出来事を経験した。使い慣れているキャッシュカードの暗証番号を忘れてしまったのだ。電話で妻に聞いて事なきを得たのだが、学生時代から使っている暗証番号を忘れるとは…。

 Nさんは忙しかった。この数カ月、連日の残業に休日出勤。睡眠不足も慢性化し、ストレス満載の日々を送っていた。そしてこのショッキングな「物忘れ」を、専門医は「ストレスのせい」と見るのだ。東京・品川区の山王クリニック院長で脳神経外科医の山王直子医師が解説する。

 「ストレスと物忘れの関係は完全に解明されています。精神的なストレスが加わると脳の視床下部からの刺激ホルモンにより下垂体から副腎皮質刺激ホルモンが出て、これに刺激された副腎皮質からはコルチゾールという副腎皮質ホルモンが出ます。このコルチゾールが多すぎると脳の中で記憶を支配する“海馬”にある 顆粒(かりゆう)細胞が減り始め、物忘れという症状が出るのです」

 ちなみに、一度消失した顆粒細胞は、どう頑張っても再生はしない。減っていくスピードを落とすしか手はないのだ。

 加えて、これ以外にもストレスが物忘れを誘発する仕組みはある。脳の血行不良だ。 

 「脳の血流が不足すれば、脳の栄養が足りなくなるので、物忘れの原因となります。疲労や肩こり、また動脈硬化による血行障害が原因となることも多いので、メタボなお父さんは要注意です」と山王医師。

 こう考えていくと、Nさんの物忘れは、起こるべくして起きた症状といえるのだが、山王医師はこうも指摘する。

 「Nさんのように仕事上の責任が大きくなる中堅クラスもさることながら、この時期は新人社員も要注意です。入った会社にも慣れて、いよいよ本格的な業務に就いたことで社会人として初めて背負うストレスにやられてしまう人は意外に多い。加えて夏場は水分が不足するので、そちらのほうからの血行障害も起きやすい…」。サラリーマンを取り巻く「物忘れ環境」は整ってしまった。

 対処法は「ストレスを取り除くこと」に尽きるが、そのサポートとして血行改善は不可欠。睡眠時間の確保と適度な運動、特に肩や首のマッサージは効果的。また夏場は意識して水分を取ることで血液ドロドロを防ぐことが大切だ。

 「神経質な人に起きやすい症状ですが、まれに脳腫瘍や糖尿病性神経症、橋本病(甲状腺機能低下症)が原因となっていることもあるので、気になるようなら医師に相談を」と山王医師。
 早めに手を打たないと、本当にお金を引き出せなくなりますよ…。(2007.08.01紙面掲載)

投稿日: 2007年08月17日

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