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「メイドカフェ」の興味は“中身”じゃなくキャラ
■森永卓郎「B級コレクション」
アキバ系が萌えるキャラクターで、唯一社会的認知を得たのが「メイド」であることは間違いない。いまやメイドは多業種に進出し、美容室、眼鏡店、化粧品、足ツボ、人材派遣など、百花 繚乱(りようらん)の様相だ。
しかし、メイドビジネスの原点はメイドカフェ。この第1号は、2001年3月、秋葉原にウエイトレスのコスチュームをメイド服に統一したキュアメイド・カフェである。それ以来、次々に同様のカフェがオープンし、秋葉原だけで30軒近くの店が営業するようになった。
それでも、入店待ちの行列が絶えないほど、ブームは盛り上がったのだが、さすがに今年になって行列は減っている。ただ、それは観光客向けにやっていたところがブームの沈静化で客を減らしているだけで、本格的なお店は相変わらず元気でいる。
メイドカフェは本来、喫茶店を舞台にしたロール・プレイイング・ゲームで、時代は19世紀ビクトリア朝のイギリス。貴族の館でメイドさんが働いているという設定だ。
貴族のご主人さまとメイドさんは、そもそも身分が違うから恋愛など成り立つはずがない。しかし、ご主人さまは心の片隅でメイドさんを気に掛けていて、メイドさんもご主人さまにあこがれの気持ちを抱いている。
もちろん、そんな気持ちはおくびにも出すことができない。ただ、メイドさんがご主人さまにお茶をいれるときに、ふと合った目のなかにお互いの心の 葛藤をみる。そんな許されぬ恋愛を演ずるのがこのカフェ本来の楽しみ方である。
だから、ご主人さまを演じるお客は、メイドさん本人に興味があるわけではない。メイドというキャラクターに興味がある。ディズニーランドでミッキーの着ぐるみのなかに入っている人に興味がないのと一緒だ。
メイド関連のコレクションについては、メイド服そのものを集めている人もいるが、私は布物を集めていないので、もっぱらカフェのフィギュアを集めている。ここでも特定の人物がモデルになっているのではなく、あくまでも店舗オリジナルのメイド服を着たメイドというキャラクターが主人公になっている。(2007.08.22紙面掲載)




