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東国原知事を襲った病魔、甲状腺腫瘍
宮崎県の東国原英夫知事(49)が甲状腺に腫瘍(しゆよう)が見つかったことを記者会見で明らかにした。人間ドックで腫瘍が見つかったことで再検査を受けている。甲状腺の腫瘍とは一体どんなものなのか。
■まだ小さい
「腫瘍が見つかりました。しこりがあるとか、いがらっぽいとかの自覚症状はない。白血球の数はそれほど増えていないようです」
東国原知事は3日に開いた記者会見で淡々と状況を説明した。8月14日に宮崎市内で受けた人間ドックで見つかった腫瘍は、2カ所で4―5ミリの大きさ。先月29日に再検査を受けた。
問題はがんなどではないかどうか。がん免疫療法などを手がける水町クリニック(東京・西新宿)の水町重範・総院長は、「腫瘍」の状態がまだ4ミリ程度と小さいことから、「普通はもう少し様子を見ましょうということになるが、がんのような腫瘍というよりも、ホルモンを分泌する組織なので結節が大きくなり腫瘍のように見える場合がある。さらに甲状腺の腫瘍は比較的良性の場合が多い」と指摘する。
東国原知事も検査の結果、悪性の腫瘍や悪性リンパ腫だと判断されればすぐさま治療に取りかかることになる。
■男性は10万人に2人
甲状腺がんというと、あまり耳になじみがないかもしれない。これまで有名人では女子プロゴルファーの吉川なよ子や、女優の故野添ひとみが患っていたことからわかるように、男女比は1対5で圧倒的に女性が多く、男性の罹患率は10万人に2人と少ない。自覚症状はほとんどない。
大きく「乳頭がん」「濾胞がん」「髄様がん」「未分化がん」に分けられ、このうち乳頭がんと濾胞がんがあわせて「分化がん」と呼ばれており、甲状腺がんの8割以上を占める。
「分化がんは一般に進行も遅く治りやすい」(水町総院長)。とりわけ乳頭がんの術後10年生存率は90パーセントを超えるなど予後はいい。
■高度な検査を
治療法は病変部の切除が一般的だ。
だが、進行の早い未分化がんや悪性リンパ腫だとやっかい。
「至急対応が必要。治療も化学療法(抗がん剤)、放射線、摘出手術といろいろ組み合わせて行う。悪性リンパ腫もややこしい。全身のいろいろなところに(転移して)出てくる」(同)。
甲状腺腫瘍はX線に写らず、通常の人間ドックでは発見されにくい。東国原知事のようにわずか数ミリ程度の腫瘍のうちに発見するとなると、「超音波(エコー)やCTなど程度の高い検査を受ける必要がある」(同)という。
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甲状腺
首の気管前面、のど仏の下あたりにある臓器で重さ約15グラム。甲状腺ホルモンを分泌する。甲状腺ホルモンは、主に脳にある下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンによって分泌量が調整されるが、全身の細胞に作用して細胞の代謝率を上昇させる働きを持つ。(2007.09.05紙面掲載)


