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「フェロモン」神田茜著
7年越しの恋人を裏切ってしまった美佐江は、「賄いさん募集」広告に応募し、自己啓発サークルの食事係になる。“欲”を禁じる寮で食欲に悩む幹部女性に、美佐江は“試食”と称して、から揚げなどを食べさせ、日々を過ごす中で、こじれた私生活の決着をつけていく(「奥様」)。
荷造り作業員の晶子は、派遣先でその家の夫の浮気現場写真を見つける。カレンダーを見ると5日前の日付から「パパ香港」と書かれてあり、依頼人は夫の出張中に別居を決行するようだ。そこに、写真に写っていた夫の浮気相手が乗り込んでくる(「依頼人」)。
代わり映えしない生活に疲れた女性たちの、心情と再生を描いた連作短編5編を収める。著者は95年真打昇進の人気女性講談師。本作が小説デビュー作。(ポプラ社・1470円)(2007.09.07紙面掲載)
