TOPマネー > 身内のドロドロ解消、ハッピーになる遺産相続とは

身内のドロドロ解消、ハッピーになる遺産相続とは

曽根恵子さん 殺人事件まで起きる2時間ドラマではないが、遺産相続をめぐるドロドロは増えているらしい。財産の多い少ないはともかく、残す側、相続する側になったらどうしたらいいのか。争いを避け、みんながハッピーになれるための心構えを相続コーディネーター、曽根恵子さん=写真=に指南してもらった。

 東京・八重洲で2001年から「相続相談センター」を開き、年間3000件近い相談を受けている曽根さん。相談の大半が分割協議に関するもので、その数は年々増えているという。

 「バブルがはじけ、不況になって、相続財産をあてにする方が増えたようです。それも価値が少し下がっている不動産より現金をもらいたいと、はっきり言う方も多い」と曽根さん。家族関係の複雑化も拍車をかけている。離婚、再婚は当たり前、先妻の子供、後妻の子供、認知した子供…、長男長女の同居も減り、家族の定番がなくなっている、ともいう。

 曽根さんがこのほど出版した「幸せを呼ぶ相続の教科書」(PHP研究所)でも、さまざまな実例が登場。《親の面倒も見なかった兄が権利を主張》《夫が亡くなり義妹のペースで相続が進められる》《〈先妻の子vs後妻〉財産を後妻に隠されてしまう》《〈兄嫁、甥vs弟、妹〉兄嫁に約束を反故にされた》…と、まさにドラマの世界か。

 こうした事態を避けるための基本が、同書でも紹介している「相続を乗り切るための生前対策」(下欄)。

==================================
■相続を乗り切るための生前対策■
(1)財産の確認、評価、整理をしておく
(2)分けられる財産にしておく
(3)分割金、納税資金を確保しておく
(4)遺産分割を決めて遺言にしておく
(5)節税対策をしておく
(6)相続の専門家の知恵を借りる
==================================

 まず財産の全体像を把握し、相続人が複数いたり、相続税がかかったりするようならきっちり分けられたり、納税できる形(現金など)にし、それを記した遺言を用意する。

 「相続で亡くなった方の意思が見えないと、際限なくもめてしまうんです。負の財産(負債)などを残したり遺産分割の仕方で亡くなった方の生き方も見える。遺言を用意するのは財産を持っている方の権利であり、義務でもあります」

 最近は遺言を用意する人も徐々に増えており、「とくに、病気などで本人に死期を告知するケースも増え、それをきっかけにという方もいます」

 その遺言の種類には、自筆証言遺言▽公正証書遺言▽秘密証書遺言―があり、絶対的な書式はないが、大事なのは「きちんと分けられる」こと。「兄弟仲良く分けて」といったものでは遺言として成立せず、明確に割合とか、どこをだれにと決めるなど、やっかいではある。

 さらに、分割金や相続税予想額を準備するために生命保険に加入したり、土地があるので節税対策にアパート、マンション建設を―といった話を検討したりする上でも財産の把握、評価など、専門家のアドバイスはある程度必要だろう。

 また、「遺言には遺産の分け方、その理由のほか、家族らへの“感謝の言葉”も入れることをお勧めしています。それを書くことでご本人も安心だと思う」と曽根さん。

 そして、「感謝の言葉はともかく、遺言の内容も生前に家族と話をしておけるとベター。(財産などの)現状を話して、どんな答えが返ってくるか知っておくのもいい。そういう話ができる家族なら、争いもおきないとは思いますが…」。

 やはり、日頃からの行いが大切のようで―。

(2007.11.05紙面掲載)

投稿日: 2007年11月21日

トラックバックURL:

ちょいワルフジBLOG

最新記事

夕刊フジBLOGから

コラボ企画

オススメサイト

夕刊フジBLOGモバイル

  • http://yfuji.jp/
    夕刊フジBLOGモバイル
  • 携帯も夕刊フジBLOGモバイル