TOPニュース / ピックアップ > あっぱれ中国、ニセモノ天国のあのキャラたち

あっぱれ中国、ニセモノ天国のあのキャラたち

ニセキャラ 北京五輪を来夏に控えた中国では、「国家の整備」が急ピッチで進められている。だが、国の 沽券(こけん)をかけた当局の取り締まりにもかかわらず、食品の“偽装”やブランド、キャラクターのニセモノ横行は後を絶たない。先ごろ北京を訪れた記者も、珍妙なニセ・キャラクターや怪しげなブランドに遭遇。大いに楽しんで…いや、大いに憂慮しつつ視察したのだった。

■“ミッキー”出たあ!
 不意打ちに近い、予想外の登場だった。北京到着の初日、10月25日の夜、北京の目抜き通りといえる「王府井(ワンフージン)通り」の一角に、そのコンビは現れた。

 むやみに太ったミッキーマウス(?)とドナルドダック(??)の着ぐるみコンビだ。いや、これはひょっとして中国オリジナルのキャラクターなのかも。だって、ニセモノと呼ぶにはオリジナルに失礼なほど、まったく似ていないからだ。

 なにしろ、ちっともかわいくない。それにデカすぎる。ネズミくんの耳の形はミッキーと同じだが、目や口など細部はことごとく違う。鼻の下には黒いシミのようなものまである。たぶん、中に入っている人のための空気穴なのだろうが、あまりにも作りが雑だ。これじゃあチョビヒゲのミッキーじゃないか! あっ、ひょっとしてミッキーのお父さんですか?

 さらにこの2匹、何を思ったか、カップルの背後から近づいては「いない、いない、ばあー!」をして驚かせている。不意を突かれたカップルはおびえきった表情で、最後まで苦笑するしかなかった。

 ただ、これほど珍しいものはないためか、一緒に並んで記念撮影したがる人もいて、周囲は黒山の人だかり。たぶん、何かの宣伝キャラクターなのだろうが、いつの間にか2匹は消えてしまい、結局何の宣伝だったのか確認できずじまいだった。

■“ホンモノ”も疑っちゃう
ホンモノ 中国のニセ・キャラクターが大きく注目されたのは今年5月。北京の国営遊園地「石景山遊楽園」の展示物や生息するキャラクターたちがディズニーランドにそっくりだと指摘され、同園は急遽(きゆうきよ)、展示物を壊したり、キャラクターをすげ替えるなどの処置をとった。以後、当局もニセ・キャラクターの根絶に神経をとがらせているとされる。

 だが、北京のど真ん中でもまだ怪しげなキャラクターが闊歩しているのだ。油断はならない。その後、取材に訪れた北京のジュース工場でも、ウルトラマンやスーパーマンのキャラクターを目撃。

 工場にいた米国人副社長に「モノマネか」と詰め寄ったが、「きちっと使用権を取っています」と自信満々に否定した。ニセモノとホンモノが混在しているだけに、違いを見分けるのは当局でも容易ではないだろう。

■ドナルド? 北京ダック?
ドナルドまがいのキャラ 実は取材の目的は別にあったのだが、ニセ・キャラもすごく気になる。街に出るたびにそれとなく気にかけていたが、探し始めるとなかなか見つからない。訪中8日目、もはやあきらめかけていたところに、いました! 西安郊外の農村取材にバスで向かう途中、トイレ休憩でたまたま立ち寄ったホテルの玄関に「カモン」とばかりに指を立てたドナルドまがいのキャラを発見!

 不気味な目とくちばしがドナルドとの違いを浮き立たせる。このキャラは地元の北京ダック店のマスコットだとか。これから食べようという食材のキャラクターがそばにいたら、落ち着いて食事できそうもないと思うが…。

 これ見たら、ウォルト・ディズニーさんは怒るだろうなあ。

 その後、西安や上海のみやげもの店でも、ミッキーやハローキティがプリントされた商品を頻繁に目にした。「おみやげに」とこれらの商品を買いこんでいた中国滞在歴9年のベテラン記者に「使用許可は取っているんですかね」と尋ねると、「とっているわけないでしょ」と一笑に付された。モノマネ天国は、やっぱりまだ健在だった。

《マ○クにはゲテモノ料理が》
マ○ク ニセモノとはいえないまでも中国の店舗には面白い特徴がある。早い時期に中国に進出し、海外ブランドの代名詞となったファストフードチェーン「マクドナルド」や「ケンタッキーフライドチキン」のイメージをまねた店が多いということだ。

 写真は北京の「王府井通り」で見つけた看板。宝飾店なのだが、マクドナルドさながらの赤字に「M」を崩したような黄色いロゴを掲げていた。

 また、北京の屋台街として有名な「東華門美食坊夜市」の各屋台は赤と白のしま模様で統一され、店員はみな赤いそろいのキャップにエプロンを付けていた。現地の事情通によると、これぞまさにマクドナルドとケンタッキーを合わせ、両チェーンのクリーンなイメージにあやかったものだとか。

タツノオトシゴ この屋台では、羊肉のくし焼きや小龍包などのほか、サソリやヒトデ、タツノオトシゴなどのゲテモノも出る。好奇心旺盛な外国人観光客には人気のスポットだが、野外なだけに北京市当局が気を使うのが食中毒。そこで清潔さをPRするために“採用”されたのが、両チェーンのイメージカラーだという。うーん…。

《公認キャラは人気イマイチ》
公認キャラ こちらは偽物ではなく、レッキとした北京オリンピック組織委員会公認の大会マスコット。五輪グッズ販売店の看板に描かれたものだ。

 写真左から、魚をモチーフにした「貝貝」(ベイベイ)▽パンダをモチーフにした「晶晶」(ジンジン)▽聖火をモチーフにした「歓歓」(ファンファン)▽チベットアンテロープ(高原地域に生息する希少なウシ科動物)をモチーフにした「迎迎」(インイン)▽ツバメをモチーフにしたニーニー。

 5匹合わせて「ベイジン ファンイン ニー」(「北京へようこそ」の意)。それにしても、あまりの“ゆるキャラ”ぶりに現地の中国人も「何だかね…」と首をかしげていた。(2007.11.19紙面掲載)

投稿日: 2007年12月06日

トラックバックURL:

ちょいワルフジBLOG

最新記事

夕刊フジBLOGから

コラボ企画

オススメサイト

夕刊フジBLOGモバイル

  • http://yfuji.jp/
    夕刊フジBLOGモバイル
  • 携帯も夕刊フジBLOGモバイル