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ケータイ新料金・プランの選び方から端末買い替えのポイント大検証

 携帯電話各社の新料金体系が26日までに出そろった。「端末代をギリギリまで安くして、その分を通話料に転嫁する」日本独特のビジネスモデルに批判が高まったのを受け、「端末を本来の価格に戻し、毎月の通話料を安く」する“国際標準”の新プランが加わった。「ただでさえ複雑な料金システムが、よけい複雑になった」という声もあるが、嘆いていても始まらない。オトクな携帯料金の選び方や端末買い替えのポイントを、携帯電話研究家の木暮祐一氏とともに検証してみた。下のチャートで自分にあてはまる項目を選び、各項目のアドバイスを参考にしてほしい。

(1)無料通話
 従来型料金プランの基本中の基本は「無料通話分」の使いこなしだ。ドコモとauは4000―1万円の無料通話分が付加されたプランが多いが、この無料分をほぼピッタリ使い切ることが重要。オーバーしても残しても損するようにできているからだ。

 各社とも基本料金が安いほど通話料は高く、無料通話分は少ない。たとえばSプラン(基本料:約5000円、うち無料通話分:約2100円)で、平均2000―3000円も通話料がオーバーするなら、ひとつ上のMプラン(基本料:約7000円、うち無料通話:約4200円)に変えよう。逆に、Mプランで無料通話分が平均2000―3000円繰り越し続けるなら、Sプランにランクダウンする。

(2)パケット料金
 パケット(通信)代が毎月4410円を大幅に超える人なら、迷わず定額制にしよう。しかし、実際には4410円の少し手前で収まっている人が非常に多い。ドコモの場合は定額制を選択した時点で1パケットあたりの通信料が下がるので得だが、auの「W定額」は要注意だ。

 W定額には1050円から始まる「W定額ライト」と2100円からの「W定額」がある(上限はいずれも4410円)。このうちW定額ライトは、最初の定額ゾーンを超えると急激にレートが上がり、すぐに上限4410円に達してしまう。対してW定額の上昇カーブは緩やかで、通信料総額が3000円程度で収まることもある。自分が毎月どの程度のパケット料を使っているか、明細書を見ながら一度確認してみよう。

(3)「家族割引」「1人割引」
 携帯各社は「家族割引」の制度などで囲い込みを図っているが、基本料金が半額になるauの「誰でも割」やドコモの「ファミ割・ひとりでも割」は、2年契約のシバリ(違約金約1万円)はあるものの、単身でもほぼ無条件で加入できる。そんななか、家族の携帯電話会社を統一するメリットは―家族間通話が24時間無料のソフトバンクは例外として―少ない。

 かりに、ナンバーポータビリティ(MNP)で契約を変更した場合、解約料約2000円と新規加入料約3000円が発生する。家族が3社以上に分かれていれば、MNP手数料で最低1万5000円が発生するわけで、それを家族通話割引などで償却するには相当の年数が必要だ。

(4)長期利用割引
 従来の基本料は10年で最大50%の長期割引が適用されていたが、(3)で説明したように、現在は2年シバリで誰もが50%引きになる。したがって、10年近く同じ会社を利用している人には、「誰でも割」などへ切り替えるメリットは少ない。

 一方、MNPでドコモかauへ会社変更した場合、それまでの利用期間割引がすべて白紙に戻るうえ、2年以内に再度会社を変更すると約1万円もの違約金が発生する。長く使っている会社から変更する場合、この点を慎重に考えるべきだろう。

(5)新しい携帯購入法
 前期の4項目は、もっともベーシックな料金の選び方と鉄則。それに加えて、今回新たに登場した新規購入・機種変更プランがドコモの「バリューコース」とauの「シンプルコース」だ。「端末が高い代わりに基本料金は安い」というプランで、「端末は安い代わりに基本料金が従来通り」というプランと併存することになる。ソフトバンクはすでに「ホワイトプラン」で月々の通話料に端末の割賦販売代金を上乗せしており、新料金体系を事実上実施している。

 試算の結果、新たな機種変更の場合、計算上はドコモが一番安くなる。対象端末(905以上)は平均約5万円だが、従来の基本料から最大1680円安くなる。一番安いSSプランの場合、家族割引などの併用で基本料金は1050円。これに無料通話分1050円が付くので、この範囲の通話だけなら実質タダだ。

(6)ソフトバンク
 ソフトバンクは基本料金980円(Wホワイト1960円)で、時間制限付きながら自社間通話無料の「ホワイトプラン」が売り。同社がドコモ、auの新料金発表から24時間以内に出した「ブループラン」「オレンジプラン」も、2社と同じ内容で基本料金が210円安く、大いに魅力的だ。

 (5)のドコモからMNPで変更した場合、もっとも安いSSプランでは、1050円からさらに105円安くした945円が基本料金。無料通話分1050円もそのまま適用されるうえ、(4)の長期割引期間も引き継がれる。通話料が1050円を超えない“待ち受けユーザー”には、すべてのパターンの中でこれがもっとも賢い選択だ。

(7)MNP
 前述のように、MNPの手数料は約5000円。2年シバリで契約している場合、24カ月以内の解約にはさらに約1万円の違約金が発生する。加えて、端末料金は半年単位で変動し、最新機種も半年後には大幅に安くなる。当初2480円×24回払いだった端末が、半年後には980円×24回払いになることも考えられる。

 また、ソフトバンクの場合、端末割賦代金を上回る基本料金を払っていれば割賦分が相殺される。かりにホワイトプラン(月980円)で毎月980円の割賦代なら、端末料金は0円になる計算だ。月額2480円で買った場合、差額1500円を24カ月払い続けなくてはならない。端末の料金変動にも注意が必要だ。

【携帯電話研究家・小暮祐一氏イチ押し利用法】
小暮祐一氏 今回、新携帯料金を本紙と一緒に検討してくれた携帯電話研究家の木暮祐一氏(40)=写真=は、自動車電話のころから携帯電話の収集と研究を始め、所有する携帯電話は1000台以上という業界の有名人。その木暮氏は新料金体系について「ますます分かりにくくなった」と否定的だ。

――今回の新体系をどう評価しますか?
 「日本型のビジネスモデルは以前から批判が高かったため、総務省の“指導”でドコモとauがしぶしぶ重い腰を上げたというのが今回の新制度。とくにauの場合、新料金の「シンプルコース」で利用者が24カ月使うとすると、会社としては明らかに損。端末を高くしたように見せかけ、通話料も安くなっていますが、1年強で利用者に元を取られてしまいます。そこでauは、従来型プランの「フルサポートコース」を積極的に勧めているようです」

――今回の新体系で何か変わりますか?
 「日本の携帯基本使用料は世界でも高いと指摘され続けてきました。今回やっとグローバルスタンダードに一歩近づきましたが、日本の市場になじむかどうかは、まだ予断を許しません」
――木暮さんイチ押しの利用法は?
 「『ホワイトプラン』で契約したソフトバンク携帯を2台持つことです。1台を自分用、もう1台を頻繁に話すビジネスパートナーのオフィスや家庭に置き、自分専用のホットラインにするのがいいでしょう。月1960円で、午前1時から午後9時まで話し放題ですから、細かい打ち合わせや家族とゆっくり話すのにオススメですね」

【端末代が高く、毎月の基本料金が安くなるプラン】
プラン名 月額基本使用料・ファミ割MAX・ひとりでも割MAX割引適用後月額基本使用料
タイプSSバリュー 2100円 1050円
タイプSバリュー 3150円 1575円 
タイプMバリュー 5250円 2625円
タイプLバリュー 8400円 4200円
タイプLLバリュー13650円 6825円


【au料金プラン】
料金プラン 基本使用料 通話料
シンプルプランS 1000円(税込1,050円)終日30秒/15円(税込15・75円
シンプルプランL 2500円(税込2,625円)終日60秒/10円(税込10・5円))※無料通信料は付加されない(2007.11.28紙面掲載)


投稿日: 2007年12月14日

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