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携帯電話・新料金を斬る(上)お得な新料金は?
auとNTTドコモは今月、新たに携帯電話端末を購入する利用者を対象に、端末が高価な代わりに基本使用料を安く抑える新料金プランを実施した。auは「シンプルコース」、ドコモは「バリューコース」という名称だ。
従来の携帯端末は、販売店に支払われる販売奨励金によって安価に購入できた。ただ、販売奨励金の原資が基本使用料に上乗せされていたうえ、その額なども不透明で、結果として同じ端末を長期間利用している人ほど損をするという問題があった。これを見直そうというのが今回の新施策実施の背景である。
端末価格が高くなると利用者の負担が増えるのではないか、という声もあるが、トータルで考えれば利用者の負担は軽減されるはずだ。
実際、ドコモの場合は端末価格が5万円程度まで引き上げられたが、同時に割賦販売(分割払い)制も導入された。割賦を利用すれば、従来よりも安く端末を持ち帰れるうえ、基本使用料が安くなった分、割賦が大きな負担になることもない。
ソフトバンクモバイルはすでに月額980円のホワイトプランや、割賦販売の仕組みを導入している。当初は混乱もあったが、この販売法は定着し、同社は契約数を伸ばしている。ただ、auやドコモの新料金はソフトバンクより分かりづらい面があるので、利用期間を想定したうえできちんと試算して新プランを選択してほしい。
ドコモの場合は、端末価格が高くなってもバリューコースのほうがお得のようだ。たとえば、もっとも基本使用料が安くなる「タイプSSバリュー」を選ぶと、月額の基本使用料はわずか1050円で、その中に無料通話・通信分が1050円付いている。毎月の電話料金が1000円程度の人なら、基本料は実質無料だ。
ところがauの「シンプルコース」には意外な盲点がある。無料通話分がないうえ、2年契約を前提に基本料が半額になる「誰でも割」も使えない。結局、従来の料金プランを継承した「フルサポートコース」を選ぶほうが、どう見ても得なのだ。
「シンプルコース」でメリットが出てくるのは、携帯電話をほとんど待ち受けにしか使わないか、逆にかなり通話する人のどちらかで買い替え頻度は非常に少ない人だ。au契約者の1割もいないのではないだろうか。
つまりauは「お得なコースも用意しました」と銘打ちながら、実態は収支に大きな影響がないように新施策を考え出したようだ。躍進中のソフトバンク、純増数奪回に燃えるドコモに対し、どうもauはユーザーに対して天狗になっている印象が強い。(2007.11.29紙面掲載)
