TOPギャンブル > 数独の父・鍜治真起(かじまき)の「競輪百景」  第6景「無料バスでの楽しみは・・・」

数独の父・鍜治真起(かじまき)の「競輪百景」  第6景「無料バスでの楽しみは・・・」

 競輪場と最寄り駅を往復する無料バスは、帰りが面白い。
 「ちょっと勝ったら、すぐ帰ればいいんだよ」
 「そうだ。いればすっからかんになるに決まってんだからな」

 バスの中は、どこかの声のでかいじいさんの話が皆に聞こえるので、他人はしゃべらずに黙って聞くはめになる。合いの手を入れるのは、トナリの他人だ。一瞬の競輪仲間となる。
 「この前よぉ、50万円とって、すぐずらかったよ。タクシーでな」
 「今日は全然荒れなかったなぁ。あいつがポカしやがって」
 「記念はダメ。若けぇのが名前売ろうと思ってぶっ飛ばすから、ラインになっちまう」
 「えっ、今日は記念じゃないよ。A級さ」
 「そうか。でもダメな日はダメなんだよ。グランプリってのはいつだ?」
 「来週だから、それまでおとなしくしてな」
 「呼吸ぐらいさせてくれよ」
 途端に大笑いする、横のおばあちゃん。

 いい光景だ。
 小さな楽しみは、当たることだけではない。笑えることなのだ。単純に、気兼ねなく、自分の生理に反応することなのだ。
 会話に脈絡はいらない。ここまで生きてきたじいさん、ばあさん、心おきなく興奮して、血の流れをよくしてください。私もそんなみなさんを見習います。   ((株)ニコリ”非常勤”社長)

投稿日: 2007年12月22日

トラックバックURL:

ちょいワルフジBLOG

最新記事

夕刊フジBLOGから

コラボ企画

オススメサイト

夕刊フジBLOGモバイル

  • http://yfuji.jp/
    夕刊フジBLOGモバイル
  • 携帯も夕刊フジBLOGモバイル