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“電子レンジ”でミサイル防御
■週刊軍事情報
防衛専門商社・山田洋行による防衛省への装備品の水増し請求が問題になっているが、発覚の発端となったのは「チャフ・フレアー・ディスペンサー」と呼ばれるミサイルからの防御装置。
ミサイルの目標を探知する部分は「シーカー」というのだが、大きく分けて(1)目標が反射するレーダー電波を探知する(2)目標が発する熱、すなわち赤外線を探知する―タイプに分かれる。
そのため、(1)にはチャフが金属箔をバラまいて電波を乱反射させ、(2)にはフレアーで自分が発するよりも熱量の大きい熱源を発射することでミサイルをそちらへ向かわせるのだ。
一方、最近では積極的に“目つぶし”をしてしまう防御装置もある。現在開発が進められており、一部実用化されているのが「高出力マイクロ波(HPM)兵器」。ものすごく乱暴に言えば大型の電子レンジのようなものだが、マイクロ波のビームを敵ミサイルに照射してシーカーや電子回路を誤作動させたり破壊してしまう。実はこの機能はレーダーの応用だ。
レーダーというとアンテナがぐるぐる回っているイメージが強いが、最近のレーダーは、多数の小さいアンテナ素子がそれぞれ電波を発信・受信することができるアクティブ・フェイズド・アレイ・レーダー。コンピューターで発信する電波を制御することで複数の目標を同時に走査できる。
このレーダーの発信出力を上げてアンテナ素子からの電波をミサイルに収束させてやるのだ。もちろん敵の航空機や艦船などの電子機器も攻撃できる。
米海軍が保有する最新型のF/A18E/Fが搭載する「APG―79」レーダーにはこの機能がある。さらに空自はF15戦闘機の電子機器類を一新する近代化改修を進めているが、新たに搭載される「APG―63(V)1」レーダーもこうした機能を将来付与できる余地があるといわれる。
ただ、この近代化改修、来年度予算では改修機数を財務省に大幅に削られる可能性が高くなっているという。(2007.12.18紙面掲載)

