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自衛隊「負」の印象を強める「しらね」火災
■週刊軍事情報
イージスシステムの情報流出、インド洋での補給活動での補給燃料転用疑惑と米補給艦への給油量取り違え、そして守屋武昌前事務次官の収賄事件…など昨年の防衛省・自衛隊はネガティブなニュースが記憶に残る。最後にSM―3ミサイルによる弾道ミサイル迎撃実験の成功という快挙で救われたとはいえ、その直前に発生した護衛艦「しらね」の火災は影響が長引きそうだ。
海上自衛隊横須賀基地に停泊していたしらねで火災が発生したのは14日夜。火元は戦闘指揮所(CIC)とみられており、鎮火までに約8時間を要したが燃えたのはCICだけ。
長時間燃えたが、もともとCICに固定の消火設備はない。世間一般では電子機器が置かれている部屋は水を使わない二酸化炭素、ハロン、ハロン代替物による消火設備がある。しかし「CICは常に人がいて戦闘を指揮するところなので、無人を前提にした二酸化炭素などの消火設備は設置されていない」(海自関係者)のだ。
艦での火災の場合はまず消火器を使い、次に放水する。「消火要員は完全防火服に身を包み酸素呼吸器(OBA)を装着して、直接火元まで近づいて放水する」(別の関係者)という。
艦を見学すると艦内の各所に消火用ホースなどが配置されているのが目につく。ただし消火に使うのは海水。しらねも海水をかぶってダメになった機器類も多いとみられ、ある日米軍事筋は「CICの機器を取り換え、そのほかも修理すると1―2年は動けないだろう」と推測する。
しらねは1980年就役の古い艦で、より古い「はるな」型が現在建造中の「ひゅうが」型に置き換わった後、どうするのかが焦点になっていた。大修理して使うなら予算の都合もあり退役が遅れる可能性もある。
それより何より、しらねは第1護衛隊群の旗艦で、3年に1度行われる観閲式の際には観閲官の首相が座乗する観閲艦をつとめる。その艦が火災で運用不能になったダメージは海自にとって大きい。

