この記事を読む方におすすめの記事
今!気になるレビュー
マニアックな難問もアリ「フォーク検定」
年末年始、歌を歌ったり聞いたりする場面は多かった。で、社会人4年生の記者は、カラオケに行くとよく思う。なぜオヤジたちはいつまでもフォークソングから離れられないのか? 昨年末に「フォーク検定」(ヤマハ・1470円)を出版した音楽評論家、富澤一誠氏に聞いてみた。
「今、カラオケでもフォークは歌われ、かつてのフォーク歌手が新たなユニットを組んで年間60本コンサートするなど活動的。団塊の世代がコンサートに行き、青春時代の曲を聞いてまた歌う。フォークブーム熱が生まれている」と富澤さんも人気再燃ぶりを語る。
「よしだたくろう(吉田拓郎)の『結婚しようよ』や井上陽水の『心もよう』、かぐや姫の『神田川』など、当時の自分の理想像だった。気持ちを代弁してくれる」と感情移入しやすいのが特徴のようだ。さらに、「今はヒットすれば何でもいいという世の中だが、フォーク好きには議論があった」と分析する。
「拓郎好きと陽水好きが、最後はケンカになるくらい熱く語れる音楽です。フォーク好きには自分の知識を自慢したがる人が多い。常に論じたいのがフォーク好き」
そんな議論の基礎となる知識の宝庫で、「音楽を熱く語るための“ネタ本”」(富澤さん)なのが「フォーク検定」だ。
全320問で構成(別項参照)。4択や○×クイズで「アーティスト編」、「作品編」や、ギターの部品名を答えるようなマニアックな「ライブ&ムーブメント編」、さらに「フォーク博士・検定評論編」と難易度が徐々にアップしていく。各問には難易度と配点が設定され、自分のレベルをはかれる。
「アニメや日本語、映画など検定にもいろいろあるが、音楽ではクラシックやジャズぐらい。ロックのファンは活字よりも大きな声で歌いたい。その点、フォーク好きは論じることが好きだから活字との相性もいい」という。
難問になればなるほど悔しがるのもフォーク好きの特徴。「われわれは受験勉強で鍛えられた世代。試験には教科書が必要です」といういうわけで「フォーク名曲辞典300曲」(同、2940円)も同時発売した。
1966年のマイク真木「バラが咲いた」から81年、中島みゆきの「悪女」まで、“はずせない300曲”を挙げ、アーティストへのインタビューや名曲誕生秘話、当時の関係者の証言、今だから話せる裏話などを当時のジャケット写真とともに紹介。フォーク好きにはたまらない1冊だ。
富澤さんは、「名曲辞典でしっかり勉強してから検定を受ければ、自慢できますよ」とアピールしたうえで、こう締めくくった。
「今のヒット曲は饒舌で、いうならば散文詩。フォークは言いたいことが凝縮されていて言葉を絞っている短歌のようなもの。名曲は永遠ですから、これからも歌い続けられるでしょう」
さあ、お父さんたちも新春の腕試しに―。
--------------------------
■あなたはできる? 問題例■
(難易度は1→3の順に高い、正解は下)
1)フォーライフ・レコード設立にかかわった4人のフォーク・シンガー。設立後最初にレコード発売したのは誰?(難易度2)
(1)小室等 (2)吉田拓郎 (3)井上陽水 (4)泉谷しげる
2)空欄に当てはまる人物名を書き込みなさい(難易度2)
(1)グレープ―「さだまさし」「 」
(2)風―「伊勢正三」「 」
(3)YMO―「坂本龍一」「細野晴臣」「 」
(4)古井戸―「 」「仲井戸麗市」
(5)あみん―「岡村孝子」「 」
3)よしだたくろうがかまやつひろしに贈った「我が良き友よ」は1975年2月5日に発売された。同じ日の発売ではない作品は?(難易度3)
(1)チューリップ「サボテンの花」
(2)ハイ・ファイ・セット「卒業写真」
(3)風「22才の別れ」
(4)りりィ「私は泣いています」
4)伊勢正三が書いた名曲「22才の別れ」「なごり雪」がともに収められているかぐや姫のアルバムは?(難易度1)
(1)三階建の詩 (2)かぐや姫さあど
(3)はじめまして… (4)かぐや姫TODAY
5)1968年8月、日本で初めての楽譜雑誌が創刊され、フォークの記事および楽譜を載せはじめる。その雑誌のタイトルは?(難易度1)
(1)新譜ジャーナル (2)ヤング・ギター
(3)guts (4)ニューミュージック・マガジン
フォーク検定正解
1)(4)
2)(1)吉田正美(2)大久保一久(3)高橋幸宏(4)加奈崎芳太郎(5)加藤晴子
3)(4)
4)(1)
5)(1)
