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あゆの聴覚を奪った障害は、中高年を襲う
歌手・浜崎あゆみ(29)さんの左耳の聴覚を奪った突発性内耳障害。痛みもなく静かに病状が進行するため見逃されやすい。手遅れになると治療法はなく、浜崎さんのように聴覚を失うことも。患者の半数以上は40代以上というから、われわれにとっても他人事ではない。
「突発性内耳障害の原因はよくわかっていません。ウイルス性感染も考えられるが、いわゆる風邪で発症するということはまずない。ストレスは引き金になるでしょうね」と、耳鼻科専門医の「赤坂山王クリニック」梅田悦生院長は説明する。
耳は、穴(外耳道)の奥に鼓膜があり、その奥に中耳、さらにその先に直径2センチに満たない卵形の洞穴がある。それが内耳と呼ばれ、音をつかさどる 蝸牛(かたつむりかん)管と、バランスを取るのに必要な 三半規管(さんはんきかん)で構成。
突発性内耳障害は、その内耳の血管が詰まり、難聴やめまいなどの症状を引き起こす。原因は不明。患者は男女問わず40代~60代の中高年が6割を占める。20代は全体の1割程度と少ないが、浜崎さんのように日頃、大音響の中で仕事をしているような人はリスクが高いという。
「普通、痛みはありません。三半規管に障害があっても、もう片方の耳の三半規管の働きで、バランスを保つため、症状になかなか気づきにくい」
治療はステロイドホルモンの投与が中心。10日~2週間程度安静にすれば約5割は回復するといわれている。しかし、症状が1カ月以上継続するなど長期化した場合は、完治は極めて困難に。浜崎さんの例は別として、中高年になぜ多いのかは不明。それだけに、いつ誰がなってもおかしくないのだ。
「電話の受話器を持って左右交互の耳で聞き、片方が聞き取りにくいかどうかが目安」と梅田院長。こうした日常の簡単なチェックで早期発見を。特にストレス過多の人は、左右の聞こえ方に異変を感じたら医療機関へ。
