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目上の人への「お疲れ様」には「です」「でした」
上司ら目上の人に「ご苦労様」と言ってもよいかと、よく尋ねられる。結論を先にいえば、言わない方がよい。必ず「お疲れ様でした」と言うようにしたい。
広辞苑(5版)では「ご苦労様」について「『ごくろう』を丁寧にいう語」と示しているから、これだけを見ると目上に向かって「ご苦労様」と言っても一向に構わないようにも受け取れる。
しかし新明解国語辞典(5版)は、「ご苦労」そのものが「一般に目上の人には用いない」語であると明確に規定している。「様」をつけたからといって使えるものではないというわけだ。
では「お疲れ様」はどうなのかといえば、新明解はこれにも「一般に目上の人には用いない」と但(ただ)し書きを添えている。新明解の記述に従うかぎり、目上には「ご苦労様」も「お疲れ様」も使えないことになる。
そこで世間一般の考え方をご紹介しておこう。「お疲れ様」は、そこで止めてしまうと目上に対して失礼となるから、「お疲れ様でした」「お疲れ様です」などと、語尾に「でした」や「です」をつけるべきである。しかし「ご苦労様」は「です・でした」をつけても使うべきではない。
かつて天皇陛下に「ご苦労様でした」と言った首相がいたとか。昭和60年あたりの話だったようだが、戦前だったら首相は更迭されていた?
(産経新聞大阪編集局校閲部長 清湖口敏)
