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任天堂独り勝ちに「待った」バンダイナムコ
昨年は「アイドルマスター」や「エースコンバット6」などのゲームソフトのヒットで注目された「バンダイナムコゲームス」。ゲーム業界はソフトの面でもまだ任天堂の独り勝ち状況が続いているが、今年はバンダイナムコの動向にも要注目だ。石川祝男同社社長(53)に今後の戦略について聞いた。
今年の石川社長の目標は「世界ナンバーワンのコンテンツメーカーに成長すること」と気宇壮大だ。その目標に向け、石川社長は昨年、経営判断の効率化に力を入れたという。
「ゲームのマーケットは変動が激しく、1年後が読めない業界です。その状況で一番大切なのは経営判断の速さ。そこで昨年、これまで点在していた事業所を東京の東品川に集中し、経営判断のスピードアップを図りました。昔は決めるのに1週間かかっていた案件も、いまは1時間で決裁できる。この効果は今年中にも表れてくると思います」
「1人のクリエーターが頭を悩ませて考えるよりも、複数の人の意見を取り入れてアイデアを練るほうがよいものが生まれる」という石川社長は、社屋統合に伴い施設にもアイデアを凝らしたという。
「パーティーの開催も可能な食堂や200人以上を収容できるホール、さらにフリースペースも多く設け、コミュニケーションをとりやすい環境を整えました。社員同士の情報交換も活発化してきたようです」
また、昨年ヒットした「アイドルマスター」は、主に業務用ゲーム機を担当する石川社長の自信を深めたようだ。
「業務用と家庭用ゲームのユーザー層が刺激しあってユーザー数が拡大する、というのが私の持論ですが、アイドルマスターは業務用が先にヒットし、それが家庭用にも波及した。持論を証明できました。今年もこの両方がうまく機能するようなコンテンツの制作を目指しています」
一方で、家庭用ゲームソフトの供給については、各社のハード(本体)に対応するマルチプラットホーム戦略を維持しつつも、ハードの性質に応じた柔軟な戦略をとる方針だ。
「たとえば、今月31日に発売する任天堂Wii用の『ファミリースキー』=画面写真=は、(Wiiのコンセプトを踏襲し)家族みんなで遊べるゲームです。昨年末に大ヒットした『Wii Fit』用のバランスWiiボードを使って遊べるようにしました」
今年は海外展開にも力を入れる。「いま注目しているのはロシアと東欧。とくにロシアは、以前は中古ソフトしか売れないと言われていましたが、現在は新品が飛ぶように売れています」
独り勝ちの会社が牽引(けんいん)する業界には、やはりどこかにゆがみが生まれる。ゲーム業界の“健全”な発展のためにも、バンダイナムコゲームスには頑張ってもらいたい。



