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福田内閣の危険水域

 福田内閣の支持率、ついに13%に―。夕刊フジは1月18―21日、インターネット調査の「iMi(いみ)ネット」と共同で福田康夫内閣に対するネットアンケートを実施した。注目の内閣支持率は、ここ最近の各種世論調査の中では最低の13%にまで急落。ネットユーザーは福田首相に対し、早々とレッドカードを突きつけた―。

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福田首相に対する評価(抜粋)

リーダーシップを感じない
もっと老獪だと思ったが意外と手立てが少ない
のらりくらりとよくやっている
もっと情熱がほしい
安倍さんよりまし
淡々と語るところが官房長官時代から好き
コメントが他人事のようだ
落ち着きがあって、政治家のプロという感じ
さえない
人は良さそうだがはっきりしないところが嫌い
まじめな普通の総理だと思う
腹心の部下がいないように思う
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■福田内閣に“レッドカード”
 調査は「iMi(いみ)ネット」(http://www.imi.ne.jp/)に登録している全国の20歳以上の男女を対象に実施。1146人から回答を得た。

 「福田内閣を支持しますか?」という質問に「支持する」と答えた人は13%。「支持しない」は46%で、「どちらとも言えない」が41%だった。内閣は発足わずか4カ月で“危険水域”に突入したことになる。

 支持する理由は「ほかにふさわしいと思える人がいない」「まだ始まったばかりだから」「自民党内閣だから」「民主党には任せられない」といった消極的な理由が大半。福田首相に対し、「信頼感がある」「安定している」といった評価も一部あったが、少数派だった。

 一方、支持しない理由は、かなり 辛辣(しんらつ)。「なんのビジョンもない」「何を考えているのか分からない」「無策」と福田首相の姿勢を見切ったうえで、「リーダーシップがない」などと断じている。

 実際、「支持しない理由」を見ても、福田首相の「指導力」と「経済政策」に対する不満が大きいことが分かる。低迷する株価や景気に対し、終始他人事の態度をとり続ける首相に、回答者の不満が爆発した格好だ。

 安倍晋三前内閣から引き継いだ宿題である「消えた年金」問題も、舛添要一厚労相や町村信孝官房長官らの暴走発言や首相自身の開き直り発言により、依然として内閣不支持の大きな要因になっている。

 福田内閣の不人気は、そのまま「政党支持率」にも表れた。自民党は14%で民主党(21%)に逆転され、連立を組む公明党の支持率(2%)を加えても民主党にはなお5ポイント及ばないという結果になった。

■ガソリン税率が“火種”
 発足直後から、消えた年金問題や薬害肝炎問題などでミソをつけた福田内閣だが、通常国会の焦点となるのは3月で暫定税率期限が切れる揮発油(ガソリン)税の問題だ。

 石油価格が高騰するなか、暫定税率が廃止されればガソリン1リットルあたり約25円安くなる計算だが、自民党は税率の維持を主張。一方、民主党は廃止を唱えている。

 これについての質問では、「廃止」(62%)が「維持」(17%)を大きく上回った。生活に直結する問題だけに、この回答結果には納得。だが、自民党はあくまでもガソリン税の暫定税率を維持するべく、中小企業の設備投資優遇税制などと一括して審議する方針を固めている。

 これは他の税制審議を“人質”にする形でガソリン税の税率維持を図る戦術。審議が滞り、他の税制の期限も切れれば国民生活に影響が出ることも予想される。一方、民主党などの野党はガソリン税の審議だけを切り離し、生活に影響の出る法案を先に採決することを主張している。

 この審議方法についても、民主党の主張に同調する回答が54%で、一括審議を支持する回答(25%)を上回った。回答者の多くはガソリン税について「分割して審議し、暫定税率を廃止する」ことを望んでいるようだ。

■衆院解散・総選挙は?
 野党が過半数を占める参議院でガソリン税の暫定税率延長が否決されても政府・与党は衆院で再議決する方針。その場合、民主党は首相の問責決議案を参院で可決させ、衆院解散・総選挙に持ち込みたい考えだ。

 参院の問責決議は法的な拘束力を持つものではないが、「可決されれば衆院を解散して民意を問うべき」と回答した人は55%で、「解散の必要なし」(24%)を2倍以上上回った。

 解散・総選挙の時期についても「2008年度予算が成立した後の4、5月」という早い時期を望む声が3割を占めた。北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)を終えた夏から秋の解散を求める人と合わせると、半数以上の人が「年内解散」を望んでいることが分かる。

 政党支持率は前述の通りで、現状のまま解散・総選挙となると民主党が勝つ可能性も出てくる。衆院選後の政治体制についても、自民党単独または自民党中心の連立政権を望む人が28%なのに対し、民主党単独または民主党中心の連立政権を望む人は37%で、与野党逆転の可能性は高まっている。

 ただ、「ポスト福田」については、民主党にも決定的な切り札がない。民主党が期待する小沢一郎代表に対する回答者の評価は10%で、自民党の麻生太郎前幹事長(20%)や小泉純一郎元首相(11%)を下回っている。消えた年金問題で評価を著しく落とした舛添厚労相でさえ7%を獲得しており、後継首相レースは混とんとしている。ちなみに、安倍晋三前首相は表記上は1%だが、約1000人の回答者のうち再登板を望んだ人は数人。支持率70%で船出した1年半前がウソのような凋落ぶりだ。

■福田首相の“ネーミング”は?
 安倍前首相には「KY(空気が読めない)」というあだ名が付けられ、流行語にもなったが、さて福田首相は何と呼ぶのがよいか? 今回の調査では福田首相にふさわしいネーミングについても聞いた。

 自由回答にもかかわらず、複数の“支持”を集めたのが、「ぬらりひょん」。言わずとしれた妖怪の名前だが、「のらりひょん」や「のらりくらり」という表現と合わせると、2ケタ以上の人がこの言葉を挙げた。「たぬき」「つかみどころがない」と答えた人も多く、存在感のなさの一方、老かいなイメージも抱かれているようだ。「KY(空気を読「ま」ない)」という傑作のネーミングもあった。また、安倍前首相が若すぎたこともあり、「お年寄り」「おじいちゃん」という回答も多かった。

 回答者は男性538人、女性608人の計1146人。20代が19%、30代が41%、40代が24%、50代が11%、60代以上が4%という内訳だった。
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政治アナリスト・伊藤惇夫氏の話
 一般紙の調査より極端な結果が出た感じだが、各種の世論調査は若者をあまりカバーできていない。電話による調査にしても、都会の若い人は固定電話を持っていない。そのため、インターネット調査は若者の意識をより反映していると思う。

 内閣支持率13%というのは、福田首相が何のために首相になり、何をしたいのか全く伝わってこないからだろう。福田政権にはメッセージの発信能力がなく、首相の実像がつかめないということだ。それがリーダーシップの欠如という反応になっている。「経済政策に期待できない」が3割もいるが、若い人は年配の人より将来への不安を感じているため、経済政策には敏感だ。

 政党支持率で民主党が自民党を上回ったのは、「小沢一郎代表は何をするか分からないからあまり支持できないが、ここで民主党を見捨てると、自民党しかなくなってしまう。それでは困る」ということの表れ。若者はもはや自民党に期待していないということだ。

投稿日: 2008年02月08日

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