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映画決めゼリフ「キサラギ」
事実は常に主観でしかあり得ない
たった一つの場所で、ほとんどの出来事が繰り広げられるドラマを、ワン・シチュエーションものという。
過去の名作の代表格は、1957年の『十二人の怒れる男』や72年の『探偵〈スルース〉』、日本では三谷幸喜脚本の『12人の優しい日本人』など。登場人物の会話やしぐさだけで話が進むことになるから脚本が命のドラマだ。
舞台劇を映画化したものが多いが、本作は、「ALWAYS 三丁目の夕日」の脚本家・古沢良太が、かつて劇団公演したものを映画用に書き直したもの。せりふ回しはやや大仰で、うるさいほど畳み掛けるものとなっている。しかし、そのテンポの良さと展開の早さに、思わず引き込まれてしまう。
話は、焼身自殺したマイナーなグラビアアイドル・如月ミキのファンが、一周忌のオフ会に集まったところから始まる。家元(小栗旬)、オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、スネーク(小出恵介)、安男(塚地武雅)、いちご娘(香川照之)の5人のアイドル・オタクが登場人物だ。最初はなごやかに哀悼の思い出話をしていた。ところが突然「彼女は殺されたんだ」との発言で、次から次へと新事実が明かされ、互いに不信感を持ちながら犯人捜しの推理が繰り広げられていく。
そして5人はひとつの感動的な結論にたどり着くが、そのときオダがポツリと言ったのがこのセリフだ。さて真実はどこに―。あなたの推理で見つけ出してほしい。
2007年6月公開。本編1時間48分。発売・キングレコード、3990円=スタンダード・エディション。


