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映画決めゼリフ「転校生-さよなら あなた-」
人が死ぬ理由は誰にも分からないでも生きる理由は自分で決める
本作は大林宣彦監督が25年前に撮った『転校生』のリメーク版。監督自身によるリメークは、小津安二郎の『浮草』や市川崑の『犬神家の一族』などあるが、どうしても前作と比較される宿命を持つ。
特に旧作『転校生』は、大林作品の中でも名作とされている。今、なぜ、リメークなのか、と疑問が先立つ。25年前に主人公の一美を小林聡美が演じた。それは素晴らしく名演だったから、今回この役をやった蓮佛美沙子には分が悪いだろう、と思って見た…。ところが蓮佛もイイ。のびのびと男の演技をしている。彼女もまたこれから伸びる役者になるだろう。
再会した幼なじみの一美と一夫(森田直幸)は、思い出の場所に行ったときに水の中に落ちたことで、心と身体が入れ替わる。一美の“女の身体”に入った一夫は大混乱となる。これを蓮佛が演じる。
一方、ナヨっとした男を演じる森田も、これまた女形さながら端々に見せる女のしぐさがうまい。
舞台は信州の古い街に移され、前半は旧作と同じように話が進む。ところが中盤から展開が変わっていく。少し重たいテーマを込めた話になってくる。そこには明らかに旧作『転校生』とは違った作品となっている。
明らかに44歳の時の作品にはなかった、69歳の大林監督の視線がある。
このセリフは兄が一美に言ったもの。この言葉の後に「それが愛するということじゃないか。だから生きろ、生きてみろ」と続く。
2007年6月公開。本編2時間。発売・角川映画、4935円=特別版。



