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ロートルジャンボとハイテクレーザー
■週刊軍事情報
先週は高々度核爆発で発生する電磁パルス(EMP)による攻撃が、日本のミサイル防衛の弱点のひとつと書いた。対抗策となると、弾道ミサイルが打ち上げられる前に叩くか、上昇中のブースト段階で撃墜するかだが、なかでも現在米軍がボーイング社などと開発を進めているのがブースト段階で撃墜する空中レーザー(ABL)。まるでSFのようだが、実用化も間近といわれる。
「ジャンボジェット」としておなじみのボーイング社の旅客機747―400を改造したYAL―1A空中レーザー機=写真、米空軍ホームページから=は、高度約1万2000メートルを飛行しながらブースト段階の弾道ミサイルを赤外線センサーを使って探知、機首のボール状の照射機からメガワット級の出力がある酸素ヨウ素レーザー(COIL)を3―5秒にわたって照射し撃墜する。有効射程は液体燃料のミサイルに対して600キロ。レーザーの照射回数は20回以上とされる。
なぜブースト段階なのか。「ロケットモーターは燃焼中なので探知・補足が容易。スピードも遅い上に、ミサイル本体破壊はレーザー出力がそれほど強くなくてもすむ。おとりや複数弾頭も放出していない、といいことずくめ」と日米軍事筋。ただ日本ではこのABL導入は無理だろう。
ABLの研究は1996年から続けられており、予定では2008年に実戦配備だった。「なかなか研究が進んでいなかったのが去年からは急激に進展がみられたようだ」と防衛省関係者。
去年はYAL―1Aが飛行中の探知や追尾テストに成功。そして年末にようやくCOILも機体に搭載。09年には滞空中に高出力レーザーを照射してのミサイル迎撃実験が開始される予定だ。実用化されればこの“レーザージャンボ”は7機が調達されるという。
面白いのは、このハイテク兵器を積むのに、最初はインド航空で退役したお下がりの旧式のジャンボ747―200でテストされたという点。その結果をもとに02年にYAL―1Aが作られたのだ。
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