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中嶋Jr.“ピリ辛粘走”で快挙

 開幕戦、オーストラリアGPでウイリアムズのレギュラードライバーに昇格して初めてのレースをいきなりの6位入賞で終えた中嶋一貴。今年23歳、中嶋の好発進は、このところ明るい話題のなかった日本のF1界にとって久々のグッドニュースだろう。

 スタート直後の混乱に巻き込まれ、いきなりノーズ交換でピットインを強いられたときは正直、ああ、今回はダメかな…と思った。その後も、遅いマシンに行く手を阻まれペースを上げられなかったが、決して焦らずジワジワとポジションを上げて中段グループに。

 このあたりは、父、中嶋悟を彷彿させる「納豆走法」の粘りである。だが、息子、一貴のオモシロさは、そんな地道な粘り強さと、負けん気の強いアグレッシブな要素を併せ持っていることだ。

 レース終盤、ポイント圏内に突入したところで、前をゆく予選2番手のR・クビサのテールに食らいつくと勢い余って追突! それでも父、悟のデビュー戦となった87年ブラジルGPの時と同じ7位でゴール。レース後、バリチェロの失格で6位にアップするあたり、運の強さも一流だ。

 クビサとのアクシデントで次戦、マレーシアGPの予選順位10番手降格のペナルティという、ありがたくない「オマケ」が付いたのはタマに傷だが、攻めるときは思いっきりアグレッシブに、守るべき時は慎重に…というコントラストの強さが、中嶋の魅力。それが大荒れの開幕戦にも表れていた。

 粘りもあるけど、勝負どころではピリリと刺激的! そんな「唐辛子入り納豆?」みたいな中嶋の本領発揮はまだこれから! 今ーズンのF1が本当に愉しみになってきた。
(F1ジャーナリスト 川喜田研)

投稿日: 2008年03月28日

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