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競輪取材ノート「ファンに学ぶこと」
競輪場に出かけると、そのときの競輪ファンの生の声をじっくりと聞くことができて、とても勉強になる。
先日も、ある駅から無料バスに乗って、競輪場に出かけた。競輪ファンはこの時から闘志満々だ。
競輪ファンは場内で誰とでも友達になり、「これはあるかな」と、聞く。誰かに自分の予想の背中を押してもらいたいのだろう。
予想屋さんは「そんな目は絶対にない」とは言わない。「それもいいな」というと聞いたことがある。それが当たるとご祝儀が貰えるかもしれないからだ。
競輪ではどんなものにも「絶対」はない。
おじさんは即答できないような「目」をいうのだ。どういう展開になれば、そういう1着2着3着になるのだろう。そのことを考えるだけで楽しい。
「穴にならないかもしれないが、無理に穴を見つけている」と、おじさんはいう。勝手に自分で展開を読み、どうすればその目になるかを一生懸命に考えるのだ。
「自分で大きな穴を掘っている」と、おじさんは笑う。それも無理やりに穴を掘っているというのだ。それでオッズを見て、自分の納得のいくオッズだったら、車券を買うという。
その穴に落ちることになるのだが。自身でもそうした展開になるとは当然思っていない。
こうした「生の声」を聞くことが大事だろう。
帰りの駅までのバスのなかでも、おじさんたちはまた無言だ。それはみんながみんな勝ったわけではないからだ。
帰りは意気消沈で静かだ。それでも、おじさんたちも明日も元気に競輪場に出かける。 (M)



