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「ロス事件」当時はどんな時代?
「ロス疑惑」の三浦和義容疑者が米警察当局に逮捕され、大フィーバーだ。容疑となっている当時の妻、一美さん殺害の銃撃事件があったのは1981年。四半世紀以上も前のことで、すでに大卒でサラリーマンだったという人は50代以上の計算になる。サラリーマンにとって、どんな時代だったのか、当時の出来事を調べてみた。
大卒サラリーマンの初任給が12万800円(労働省調べ)、現代コミュニケーション・センターの命名による新入社員のタイプが「漢方薬型…煎じ方悪ければ、効き目なく、副作用生じる」だった81年。
社会的なニュースでは11月、東京地裁のロッキード事件公判で初の実刑となる小佐野賢治・国際興業社主への懲役1年という判決が出たが、同公判で印象的なのは、流行語にもなった「ハチの一刺し」。同月、榎本敏夫氏(田中角栄元首相秘書)前夫人・榎本三恵子さんが金銭授受を否定する田中被告の証言をひっくり返す爆弾発言をしたもので、カミさん、女性の怖さを見せつけた。
女性といえば、日産自動車の女性社員定年をめぐる最高裁判決も、この年。今では信じられないが、男性55歳、女性50歳の定年だった同社の女性社員が訴えを起こし、男女別定年制が違法とされたのだ。
「三和銀行オンライン詐取事件」も記憶に残る。同行茨木支店預金係の女子行員が愛人と共謀し、オンライン端末を操作して1億3000万円分の現金などをだまし取った事件は、OLの犯罪としてあっといわせた。
衝撃を与えたのは、10月に起きた北炭夕張炭坑事故。北海道・北炭夕張炭坑の地下1000㍍地点にあった採炭のための準備坑道でガスが噴出するなどして計93人が死亡する大惨事だった。
一方、メザシと菜っ葉にみそ汁、それに玄米という質素な夕食を妻と2人で食べるシーンがテレビで紹介され、「メザシの土光さん」と異名を取った元経団連会長、土光敏夫氏が第2次臨時行政調査会(土光臨調)会長に就任もしている。
土光臨調では「増税なき財政再建」がうたわれ、日本国有鉄道(現JR)・日本電信電話公社(現NTT)・日本専売公社(現JT)の民営化などが進められた。行財政改革の現状を、今は亡き土光氏が見たら何というだろうか。というか、土光さんのようなリーダーはいないのか!
この年には、16ビットのパソコン(マイクロコンピューター)が登場、企業のオフィス・オートメーション化が加速するきっかけに。また、がんが脳卒中を抜き、死因第1位になっている。
そして、阪神の江本孟紀投手が「ベンチがあほやから野球がでけへん」と中西太監督を批判して現役を引退した“事件”は、管理職には身につまされる出来事だった。
当時の流行をおさらいしてみると、セーラー服や学ランを着たツッパリ風のネコのキャラクター「なめネコ」や、トヨタの高級車「ソアラ」、そして「ノーパン喫茶」など。この年のレコード大賞は、くしくも昨年のNHK紅白で復活した寺尾聰「ルビーの指環」。
出版では田中康夫「なんとなくクリスタル」や黒柳徹子「窓際のトットちゃん」などがベストセラーになり、初の写真週刊誌「FOCUS」が創刊。なおライバル誌「フライデー」創刊はロス疑惑が浮上した84年だ。ときの流れをかみしめながら、ロス事件の今後の展開に注目したい。(肩書は当時)




