『漱石夫妻 愛のかたち』松岡陽子マックレイン著
漱石の長女・筆子を母に、漱石の弟子で作家の松岡譲を父に持つ著者が、祖母や母から伝え聞いた漱石の妻、鏡子など夏目家の思い出をつづったもの。
漱石の死後、印税で豪勢な暮らしをした鏡子は悪妻といわれているが、むしろ良妻だったと強調する。裕福な実家から嫁いできた鏡子は漱石が存命中、苦しい家計でも文句も言わずにやりくりして6人の子供を育て、夫の友人たちをただ同然で下宿させ、正月には大勢の人たちにご馳走を振る舞い、援助も惜しまなかったという。 (朝日新書・735円)
■「漱石夫妻 愛のかたち」